コミケのたびに呟いてますが、会場で出版社の名刺を出して皆さんの作品を無料で手に入れようとするような人は、偽物か、もし仮に出版社の人間であってもロクな仕事はしません。最初の読者として作品に「無料」の値札を付けるような人と仕事をしても苦労するだけなので、くれぐれもご注意ください。
— たられば (@tarareba722) 2014, 12月 26
明日から冬のコミケが始まるということで、あちこちで経験者などから注意事項的な、あるいは経験則的なお話が語られているけれど、その中でも有名な話がこれ。コミケは創作物の披露頒布の場であり、色々な出会いが(って変な意味じゃないよ)待ち構えている場でもある。創作のジャンルに限らず、広範囲での「絵」ではなく「漫画」(以前の記事にもあるけど、絵とセリフ、そしてストーリー)に長けた人、あるいはその素質がある人を人材として拾い上げる、雑誌の関係者も結構いたりする。商業誌で成功している人の中には、コミケでアプローチを受けた人も少なからずいるだろうし、昨今では電子書籍による展開も盛んだから、そちら方面でも捜索をしているかもしれない。
でも同時に、こういう話もある。業界関係者のふりをして名刺を手渡し、代わりに「精査のため」として無料で作品をいただいてしまうような手合いのもの。法律的には身分詐称の上での錯誤による譲渡行為だから取り消しを求めることもできるだろうし、詐欺に該当するのかもしれない。労力考えたらそこまでのことは出来ない......ってのを知った上でのやり方なんだろうけど。また、仮に本当の雑誌関係者だったとしても、指摘の通り素質のある人材を探す際に「無料」でやり取りをするのは、よほどコスい人でしかなく、そのような人に見出されても未来は暗い。
「でも本当にそのやりとりから仕事に発展したことも......だから無下に出来ない」という心配もあるだろう。ならばその場で名刺を受け取り、必要な相手と判断が出来たら、「こちらから即時、今回の新刊も合わせ、関連する資料をお送りさせていただきます。精査を是非ともお願いします」と返事をすればいい。名刺がニセモノならば問い合わせをすれば一発で分かるし、本物でも編集部気付にあて、名刺の人の名前と共に事情を書き記した書面を同封すれば良いまでの話。
名刺を渡され、その上で他の客同様に有料で頒布をお願いされたら? それはもちろん他のお客同様、取引をすれば良いまでのお話。
......これってよく話には聞く、取材のふりをして旅館などにタダで泊まる手口と似てるんだよね。まぁ、考えることは皆同じ、ということか。
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