本当の貧乏人の姿を知っている人、経験したことのある人は「貧乏でもいいじゃないか」とは絶対に言わない

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何度か触れている、大よそ意識の(み)高い人や知識人、シニア層のうち富裕層的な方々から語られる「脱成長論」「江戸時代回帰論」的な話。昨今もまた就業状況の変化に合わせる形で「貧乏でもいいじゃないか」「みんなで貧乏になろう」的な話と共にちらほら見受けられるようになった。前世紀のヒッピー的なものの流れを受け継いでいる感はあるのだけど、経験豊富な歳を召した方々が語るから頭が痛い。

本当の貧乏な人を見聞きし、内情を知って理解している人は、絶対に「貧乏でもいいじゃないか」「みんなで貧乏になろう」などということは口にしない。ましてや自分自身が貧乏な状態にある人、経験をしたことがある人は、口に出すはずがない。理解してその上で、それでもなお語るのならば、先が短く自暴自棄にある人か、その言が実体化するまでには自分はすでにこの世に居ないことを知っている人、あるいは「自分は絶対に貧乏のポジションにはつかない」という自信を持っている人・それを裏付けるだけのものを持ち抱えている人でしかない。


まさに以前【勝ち組の固定化をもくろむ「脱成長」】【年寄りに「お前らに未来はない」と言われる若者達】で語った内容そのままといえる。デフレの奨励もこれに行き着くところがあるので(デフレが続けば手持ちの資産の価値は維持されるどころかますます増えていく。彼らが批判するところの「富の集約」がさらに推し進められるわけだ)、要注意というところだね。

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このページは、不破雷蔵が2014年12月31日 08:23に書いた記事です。

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