現在、非正規雇用が全体の37.2%に達している。
正社員が三十一万人減り、非正規は百二十九万人増えた。
そのうえ安倍政権は労働者派遣法も改悪しようとしてる。
昨年は、年収二百万円以下の給与所得者が千百二十万人に増えた。
これが「アベノミクス」とやらの現実である。
— ポルフィ (@elkorevolo) 2014, 12月 7
「昨年年収200万円以下の給与所得者が1120万人に増えた」というのは前年が1090人で約30万人増なので嘘じゃない。けど、200万円超2000万円以下の給与所得者は57万人以上増えてるし、2000万円超の層も30万人増えている。給与所得者自体が100万人超増えてる結果。
— たのあきら(公開用) (@tanoakira_open) 2014, 12月 8
多分わかっていて印象を操作するために数値を選んでますね。こういう操作をされると、本当に批判の対象になるはずの消費税率引き上げ失敗の追求などの邪魔になるので勘弁して欲しいです。
なお、元の数値は今年の民間給与実態統計調査に載ってます。
https://t.co/E6jgygWFGH
— たのあきら(公開用) (@tanoakira_open) 2014, 12月 8
元々この類の話は少なからず生じているのだけど、選挙の話が盛り上がりを見せるとともに、プロパガンダ的に、内容の確からしさは別としてぱっと見聞きで興味関心を引かせるような話が、時にはプロモーション的・詭弁的な手法を悪用する形を用いて展開されることがある。先日の「トリクルダウン」や「GDPをドルベースで」「非正規100万人増加」などが好例。
今件もその類の話の一つで、美味しいところ......というか目立つところ「のみ」を抽出して騒いでいる方と、それに対するツッコミ。先日、正規・非正規の人口構成比をはじめとした複数の雇用市場の記事を展開したのも、理由の一つにこの類のおかしな論調があちこちで見受けられるようになったってのがある。
まぁ事実としては指摘の通り、裾が広がって全体的にはやや上向きになっているにも関わらず、その裾の下の部分だけ取り出して騒いでいるという次第。
せっかくなので生成したグラフと、その解析は次の通り。
①統計情報>標本調査結果 第3表 給与階級別の総括表 https://t.co/TkdQNstvsj から作成。給与所得=給料・手当+賞与。 pic.twitter.com/YfyOnrW3Tx
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 12月 8
②低給与者は増えてますが、中堅やや下が減り、中堅半ば以降が増加。低給与者の増加は先日の 人口動向も含めた正規・非正規就業者数などの詳細をグラフ化してみる http://t.co/6DJTOYgjUe と合わせ見ると、シニアの非正規雇用による再雇用での増加が多分にあると
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 12月 8
③分析するのが妥当でしょうね。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 12月 8
給与所得者が増えた、つまり雇用が拡大したのと、低給与者は多分に定年退職者の再雇用によるところが大きい(このパターンの人が増えている)。そのあたりの話は先日の【人口動向も含めた正規・非正規就業者数などの詳細をグラフ化してみる(2014年)(最新) 】などを見れば一目瞭然。
まぁぶっちゃけ誰が何を想おうと、誰を信じようと、それは個人の見解の自由ではあるのだけれど。虚実や詭弁を用いて第三者を陥れようとしたり、戸惑わせようとしたり、事実誤認をさせるってのは、よろしくないと思うのだな。
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