「カラ求人」という言葉がちらほら流れているけれど

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先行する記事でも指摘しているけれど、選挙期間中になるとこの類の話がさらにちまたに出回るようになる。「出回る」じゃなく「デマ割る」ようにしなきゃならないのが頭の痛いところではあるのだけど(面白いことを言ったつもり)。

【人口動向も含めた正規・非正規就業者数などの詳細をグラフ化してみる(2014年)(最新) 】などでも解説している、雇用市場の回復基調にある現状について、「カラ求人が行われているから値が底上げされている。実際にはそんなに求人が増えているはずはない」と声を高らかに挙げる人が居る。いや、有効求人倍率はともかくとして、就業実態を元にしているのが完全失業率であるのだし、いわゆる「隠れた失業者」のうち「適当な仕事がありそうにない」の人の割合は減退しているのだけどね......(【完全失業者に含まれない「仕事はしたいが求職活動はしなかった」人の推移をグラフ化してみる】)。

上の指摘にある通り、コネ人員を通すために事実上のカラ求人をしている事例もあるだろうし、官公庁のお達しで求人をしなきゃ怒られるので仕方なくとか、求人すれば奨励金が出るから形だけでも......という事案もあるだろう。でもそれらが有効求人倍率を大きく、しかも突然に左右するようなレベルで生じていたら、指導なり行政面での通達が出て是正されるはず。そうでない場合にしても、突然1、2年で事態が急変することは無いので、前々から一定割合で存在していたことになり、その上で有効求人倍率が上がっているのだから、いずれにしても状況は改善されていることになる。

それとも何かな。この2年ほどの間「だけ」、カラ求人が急増して、その部分で有効求人倍率がグンと跳ね上がった、つまり偽装有効求人倍率が創生されたとでもいうのかしら。

ちょっと考えれば、それがいかに無理でおかしな話であることは、すぐにでも分かるものなのに。

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2014年12月 9日 07:39に書いた記事です。

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