ああ、そうか。検索エンジンやサイト検索の存在は知っていても、それをどのように使えばいいのかという使い方の指南は、学校では教えてくれないのか......
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 11月 23
先日さり気にこんな話をつぶやいた。内情としてはいくつかの方面から寄せられた質問として、「これこれこういう事案に関する情報が欲しい」というものがあったのだけど、その事案について具体的なキーワードが列挙されていたのみだった。え、それってそのキーワードをそのまま検索にかければいいだけではと思ったけれど、それでは自分の望みの答えが見つからなかったらしい。そこでキーワードを読み返してみると、「ああ、なるほど」と気が付くことがあった。
欲しい情報の関連性を把握していない、想像力に欠ける部分があり、応用が利かない。そして検索のコツ......というかノウハウ的なものを使っていない。ここまで発想が進んで、上のように「検索エンジンは便利なもので、検索したい内容を入力すると、近しい答えを示すサイトを表示してくれる」は知っていても「どのように検索エンジンを使いこなすか、直接的な機能に加えて、情報を探すという観点でのノウハウ」を知らない人が多いのではないかな、と思った次第。自動車はスピードが出る乗り物でガソリンを食う、そして安全運転をしないとリスキーなものだと知っていても、具体的な運転方法や、さまざまなドライビングテクニックを知らないという感じ。まるで子供が自動車を操縦しているような。
「ネットがあれば勉強で知識を得なくても」という意見があるけど、勉強なくては検索で目指す情報までたどり着けない。授業で「その質問に対してはこんな面白い研究があるし無料で論文のpdf読めるよ」と紹介するが、学生自身は誰一人その研究まで検索でたどり着けない、ということは多い。
— Atsushi Oshio / 小塩真司 (@oshio_at) 2014, 12月 8
「せめてその分野で検索して目的の情報までたどり着けるようになることもいろんな授業を受ける価値のひとつ」だと学生に言ったことがある。適切なキーワードが思い浮かんで出てきた情報を取捨選択して...と知識なければなかなか難しいことだと思いますよ。
— Atsushi Oshio / 小塩真司 (@oshio_at) 2014, 12月 8
よくありますね→@鍵: 「論文ありませんでした」というからキーワードを言い換えてみたら?というと,「その発想ありませんでした!」とよく驚かれます。
— Atsushi Oshio / 小塩真司 (@oshio_at) 2014, 12月 8
指摘されている通り、ツールを効率的に使うには、そのツールの機能をある程度以上把握した上で、そのツールを用いるために入力するデータそのものに関して、一定の知識や発想、応用力を持たねばならない。検索エンジンに「もしかして」機能はあるけれど、この数年は検索エンジンそのものの精度もかなり落ちているので、正しい情報を手に入れるには、それなりのノウハウと事前知識が必要になる。結局、ネットがあるから、検索エンジンを使えるから、勉強はしなくても良いってのは間違い。その便利なツールを賢く使うにも、勉強が必要なんだな。
目的地は知っていても、歩きでそこまで行くよりは、自転車や電車、バスを使った方が早いし確実。でも自転車や電車を知らなければ使えるはずも無く、知っていても乗り方を知らなければ利用できない。そんな感じかな。
コメントする