政治家の言動の切り貼りにガイドラインは無い、ならば最後にはボーカロイド化するのではないかという発想

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先日の【報道の資質と麻生氏の演説の内容編集と】でも触れているけれど、昨今の報道でしばしば目に留まるようになったのは......というよりは、その一部は以前からも行われていてそれが単に暴露されやすいようになっただけなのかもしれないけれど......簡易化、要旨編集の領域を超えた、伝えて側の都合の良いような形での編集による報道行為が平気で行われ、それを多分に良くないこととの認識が無く、本来の意味での「確信犯」的な考えでやっている事例があること。

多少は仕方がないじゃない、完全に公明正大なんてのは人間には無理なんだから、ってのは理解できるけれど、その領域はすでに超えている。現状がOKだとすれば、どのあたりまでは許容されるのかなんてガイドラインは無きに等しく、伝えて側がいかようにも事実をよじ曲げることができる。そう、まるで悪質系まとめサイトとやってることは同じ......って順序が逆か、これは。

で、ガイドラインなど無いのだから、最終的にはこんなことをやっても不思議ではないよね、というのが指摘のボーカロイド化。特定の人物云々はともかく、「そんなことやるわけないじゃん」と鼻で笑える状況はすでに終わっている。インタビュー周りの話を創作し、対象となる人物が語ったかのように伝えるってのも少なからず出てきている以上、既存の技術が使われる事例も十分に考えられる。

バカバカしいでしょ? 常識ならあり得ないと思うでしょ? でも現状ですら、やられていることは大きくは変わらない。

後で「間違いでした」「こちらのミスでした」「意図的な編集でした」と頭を下げて訂正しても、最初に伝えられた誤報、意図的な捏造の方がインパクトがあり、さらに伝えるためのリソース量も桁違いになるから、結局のところ「やったもの勝ち」という状況になりかねない。タイミング的に「今更訂正されても」という事例もあるだろう。

今回の件もそうだけど、やったもの勝ちが経験則として積み重ねられているので、それを学習して同じことが繰り返される。「確信犯」としての行動ロジックとして組み込まれてしまう。各業界団体の倫理規定は役に立たない。何らかの施策が必要なんじゃないかなあ、と「創作報道」が止むことなく続く現状を想いながら。

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このページは、不破雷蔵が2014年12月11日 07:01に書いた記事です。

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