マジな話。新人作家の本は今本当に売れません。そして出版社が新人を気長に育てる体力(気力?)を失っているため、たった一作で見限られる新人が多数います。だから、ベストセラー作家の本を二冊買えるなら、うち一冊は応援したい新人に資金を回してほしい。どうか積極的に青田買いしてください。
— 門賀美央子 (@mongamioko) 2014, 12月 16
後発を育てられなくなったら終わりなのはどの業界でも同じだと思うんだけどなあ。
— 門賀美央子 (@mongamioko) 2014, 12月 16
アマゾンで無くて本屋で買わないと出版社には把握されにくいのでイヤンという話は、そりゃ流通側の問題であって、購読者が難儀する必要は無いんじゃないのかなという、首を傾げる話にはなるんだけど、読者アンケートを出してほしいとか、今件のように新しい書き手で「これはお気に入り」的なものがあったら積極的に買ってほしいってのは理解が出来る話。ツイート元は「青田買い」と表現しているけれど、当方としてはベンチャー企業への投資的なニュアンスでとらえている。買った本についてくるアンケートはがきを出して、アマゾンに感想を書いて、作者アカウントがあれば感想のツイートなどもすれば完璧、かな。
もっとも指摘のある通り、出版社......だけでなく業界が体力を削られてしまっているので、余裕がなくなって優先順位の低い「新人の育成」がないがしろにされているのは事実。ただこれって、一般の労働市場と同じで「新人雇えない」「新人雇っても教練するリソースが割けない」「新人が育たない」「いざとなったら中途採用すればいいや」「しまった、業界全体で新陳代謝が起きなくなってさらに市場が縮小してしまった」的な流れに陥るプロセスを踏んでしまうことになる。
ネットの普及で文章そのものは山ほど無料で購読できるようになったけれど、書き手に対するインセンティブをしっかりと構築しておかないと、書き物を職とする人がどんどん減って、質も下がってしまう。その歩みはゆっくりとしたもので、数量化は難しいところから、軽視されがちなんだけどね。そして気が付いた時にはもう遅い、的な。前例はいくらでもあるんだけどな。
もっとも、「応援したい新人」がどれだけいるのかな、と考えると......うーん。コミックなどはともかく、文筆となると......難しいよね。
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