STAP細胞騒動は「コミュニケーション能力は大事だが過大評価をすると......」な事案

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特にトゥギャッターのまとめ辺りに詳しく書かれているのだけど、一連の「STAP細胞騒動」は多分に学者界隈では早期から「考察するだけリソースの無駄」的な扱いをされていたらしい。その内容を読む限り、そこそこ関連情報をかじった、知識のある人ならば大よそ否定するどころか一笑に付してオシマイ的なものにも関わらず、ここまで大騒ぎとなり、そして多くの犠牲を払うことになったのは、何故なのか。

やはり指摘のある通り、実力にそぐわないコミュニケーション能力、言い換えれば人当たりの良さとか要領の良さ(器量の良さでは無い)を持った人の暴走を許すと、こんな感じの結末を迎えてしまうのだなあ、という感はある。精神学的な分析は専門家に任せた方が良いのだろうけど、多分な改ざんの気配がそこかしこに見られるところを見ると、「自分を持ち上げるためにはあらゆる手段は正当化される」という意識を持つ、一種の良識に欠けた部分がある存在だったのかもしれない。一線級の営業マンが、実はあちこちで数字を改ざんしていただけだったのがバレて、その事態が暴露されても「やって当然だと思っていた」としれっと語るような。

ややマイナーな話になるけど、SF漫画家の岡崎二郎氏の作品「アフターゼロ」の中に「大きな角を持つ男」というものがある。人当たりの良さ、巧みな人心掌握術を、恐らくは本人も意識しないうちに使いこなし、会社の中でどんどん出世していき、いつの間にかトップについた人の話なんだけど、最後は実力相応でない立場にあることのひずみが蓄積し、会社そのものを破たんさせてしまうというオチがついている。恐らくは今件「STAP細胞騒動」は、そのリアル版だったんじゃないかなあ......と手元の「アフターゼロ」を読み返しながら思ったりもする。

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このページは、不破雷蔵が2014年12月26日 07:52に書いた記事です。

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