阪神淡路大震災から20年、でもそれに乗じて自分の権威を上乗せしちゃいけません

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1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災。当時は携帯電話もインターネットもほとんど普及していなかったこともあり、各種記録映像・資料が先の東日本大震災と比べて少ないことでも知られている。例の震災瓦礫の処理ルートにしても、官公庁の資料をたどってようやく見つけたぐらいだし。

そのような状況もあり、時間的にも20年も経過したことで風化している部分も多分にあることから、それを逆手に利用する手練れも見受けられる。今件もその一つで「自分は特別な技能を有しているので、何となく気が付いていた」的な語りをさりげなく語っている。何の疑問も持たずにこれを読むと「ああ、この人はセンスに長けているのだな」と感心するかもしれない。

しかし冷静になって考え直してみる。震災当時、東京でも震度1の有感地震が計測されていたそうだけれど、その地震そのものは普通のものと同じ。速報などで伝えられる映像で、ようやく何か異常な事態が生じたらしい、普通の地震とは違うことが分かったというのが、現地、あるいは周辺地域における実情。情報を入手していたのならともかく、震度1の地震でこんな感覚を覚えるはずがない(震度1の有感地震を体感するたびに「ただ事ではない」と認識していたら、気が休まる時が無い)。まるで毎日のように頭痛がする、吐き気がするなどと身体の異常を訴えて、地震が起きたら「予言の通り」とドヤ顔する、単に体調不良の人のようなもの。


日経平均株価の動きを見ても、情報の収拾統括と分析、そして実情の伝達には非常に長い時間がかかっていたことが分かる。先の東日本震災時とは大違い。

まぁ色々な意味で、ちょっとした方便が逆にボロを露呈してしまうという良い事例ではある。

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このページは、不破雷蔵が2015年1月18日 07:05に書いた記事です。

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