即売会での同人誌の頒布予想冊数、後日談

| コメント(0)


日本最大の同人誌頒布会であるコミケの冬の陣が終わったこともあり、頒布する同人誌の見積もりに関する後日談的な話がちらほらと舞い込んできた。当方はその類のイベントに頒布側として参加してことはないので、あくまでも市場調査、マーケティングの観点からの話ということになるのだけど、以前【「はじめての同人誌、さて何部刷ろうかな」という話】で挙げた話の後日談的なものとして、覚え書き。

インターネット上のファン的なモノを表す指標の多くは、リアルな意味での即売会・頒布会にはあまり大きな影響を及ぼさない。ハードルが低いネットの上でのファンと、ハードルがそれなりに高くなる現場への来訪と購入とでは、大きく異なるものがある。芸能人の追っかけの数と、その芸能人のことを知っている、曲を聴くことがある人とではケタ違いの差があるってあたりかな。

CD購入や楽曲のダウンロードの場合は、まだ当事者の手身近なところで出来るから、ハードルはそれなりに低いものとなるのだろうけれど。あるいは直接行動に走らせるほどの魅力を持ち合わせているか否か。超有名、人気のあるグループや作家なら、たとえ同人誌でも遠いところから遠征して調達しようとする人は山ほどいるからね。


一方でこれはコミケに限定されるのだけれど、ウェブカタログのお気に入りの数が、随分と高い指標になりうるとの話が出ている。「なぜコミケのウェブカタログにお気に入りのチェックをするのか」を考えてみれば、実際に来訪して購入・頒布品を受け取る人との間に深い連動性があるのは、容易に理解できるはず。たとえるなら、グルメ系のカタログ的なサイトにおいて、割引クーポンを出力した人の数と、そのクーポンを使って来店する人との間には、浅からぬ関係があるようなもの。

出展分野や展開期間、ウェブカタログの浸透具合にもよるだろうけれど、この辺りの統計を出していくと、随分と精度の高い予想が出来そうな気がする。そしてその情報を共有すれば、随分と「悲劇」は減らせるんじゃないかな。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年1月 1日 08:22に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「アプリの説明文に「この師走の忙しい時期に新卒がプーケットにバカンスへ」とな!?」です。

次の記事は「電子書籍が革命をもたらすかもしれないとの実感を抱いた人の話」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30