経済ジャーナリストが数字を切り捨てちゃいけないよね

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今年は元旦から政治経済周りの話があれこれと騒がしい。その一因としてテレビ朝日の「朝まで生テレビ」で非常に香ばしい識者の方々による、きわめて香ばしい経済論議が交わされたのが要因らしい。実際にそれを見た人によるレポートやツイッターのツイートも多数確認できるだけど、それを見聞きする限りでは「医者はどこだ」のオンパレード的なものだったという感じ。専門家や識者の肩書を有する人たちが、次から次へとその権威を吹き飛ばす言及を繰り返し、場末的なものすら覚えてしまいそうな。

その中でも特に目に留まったのがこの事案。「単なる数字」という言葉を経済評論家、ジャーナリストが公的な場で語っても......というか数字を提示されて否定しても良いものか否か。数字そのものが違う、こちらの調べではこうだ、というのならともかく。


「ヒステリーババア」という言い回しはともかくとして。提示された数字が独自調査によるものか、公的機関から引っ張ってきた値なのかは今件だけでは確認できないけれど、似たような話は【なぜ非正規社員として働くのか? その理由を尋ねてみた】で解説の通り総務省の労働力調査でも出ており、指摘の通り「非正規雇用は皆が皆、正規雇用を受けたいけれどダメだったので非正規になっている」という印象論を振りかざしているってのは、しかもそれが経済ジャーナリストの肩書を有し、番組を持ち、数々の出版や講演会を成している識者が、公共の電波で行うってのは、大いに問題がある気がする。

数字を見ずに感情論を振り回す経済ジャーナリスト。怖いなあ......って確かこの方、2009年秋の総選挙前に、例の国立メディア芸術総合センターのことを「アニメの殿堂」「国営漫画喫茶」などと揶揄するとともに、この予算で救急ヘリを買った方が良いとかいう感じで、経済ジャーナリストとは思えない金銭感覚を呈しながらの大糾弾を繰り返し、自分のラジオ番組で行ってるんだよね。

こういう論調が大手を振って展開されると、正しい施策が妨害されることとなったり、間違った事象が事実のように浸透してしまうので、色々とマイナスの影響が生じるんだよなあ。人間の行動・事象を精査する上では心理的問題、感情を精査考慮するのは大切だけれど、それを前面に、しかも自分の思惑の代弁として呈し、事実たる数字を吹き飛ばすのは良くないと思うのだな。

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このページは、不破雷蔵が2015年1月 2日 08:11に書いた記事です。

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