芸能スポーツ系のニュースの一次ソースをネイバーまとめに求めることの功罪

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具体的な事案提示は避けておくけれど、老舗で知名度も利用者も結構大手なライト系の大型ニュースサイトが昨年後半から制作方針を結構シフトしたようで、芸能系のネタも多く取り上げるようになった。どこから持ってきたのか分からないソースを用いている時点で「ふに?」という感はあったのだけれど(引用元の表記は無く、現地へ取材した上での記事にも見えない)、先日見受けたのは、ネイバーまとめの記事を一次ソースとしたもの。しかもそのまとめ記事は、新聞などの盗用コンテンツを利用した形。つまり間接的に新聞記事を盗用したことになる。

この構図って当方も何度となく指摘懸念していた、盗用情報の洗浄の仕組みそのものなんだよね。中継に一つ挟むことで、何でもアリになってしまう。トップページの写真に「写真はネイバーまとめから」との説明と共に、どこぞの新聞などから取得したと思われる芸能人の写真がどーんと載っているのを見て、「こいつは春から縁起がいいわぁ、なんてわけないだろ」というツッコミをしてしまった次第。

この類の洗浄、というかロンダリングって、新聞社レベルでは結構よくやっている。海外支社なり海外の提携新聞社を使って一度外電化させ、一次ソースが分かりにくいようにしたり、権威を上乗せしてしまったり、内容を怪しまれないようにする。昔はそれを素直に信じてしまったけれど、今ではネットなどを使って元をたどるのが比較的容易になったものだから、手口も分かりやすくなってきて、化けの皮がはがれつつある。

でも、新聞社などがやっているからと、ネットのニュースサイトも真似をして良いわけはない。温床となっているネイバーまとめはこの類の盗用コンテンツの取り締まりを強化してほしいものだけど、多分に「規制は良くない」「便利だから」とばかりに及び腰。結局は自分自身の首を絞めることになるのだけどねえ......自分で自分の、なら別に自業自得なのだけれど、その過程で周囲を巻き込まないでほしいってのが素直な感想。

無論、こんな感じで盗用がすぐにわかるものを一次ソースとして使わないでほしいなあ、というのは言うまでもない。これがアリなら、それこそ特定ポータルサイトのニュースを片っぱしからネイバーまとめにアップして、その直後に「ここのページにあるネイバーまとめによると云々」ってことで、あらゆるニュースを勝手に転用できてしまうからね。

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このページは、不破雷蔵が2015年1月 2日 08:27に書いた記事です。

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