批判をする人をどうにか変えようとするより、自分の考え方を変えるほうが遥かに良いよ。
これは「重版出来!」の編集者と漫画家のやりとり。私のすごく好きなシーン。
(重版出来!第2巻113ページより引用) pic.twitter.com/euxtGiAL4Y
— ?黒澤まどか(≒弟の姉)? (@kurosawamadoka) 2015, 1月 5
重版とは出版業界用語の一つで、一度刷った本などが需要過多で在庫不足に陥った際に、再度刷り直して市場に供給するための行程。で、「重版出来」とはその重版分の印刷物が仕上がり、発売されることを意味する。その言葉を冠した「重版出来!」ってのが、色々と注目を集めている。
この作品、新人編集者が主人公となり、その視点からまんが業界の裏事情を語っていくという、いわゆるお仕事場漫画。主人公が元柔道の日本代表選手ってのも結構意表をついているよなあ。雰囲気的にはかつての「編集王」的なものもあるのかもしれない。
で、上に挙げられているのは、その作品のワンシーン。まぁ前後関係云々ってのは別にして(特定部分だけ切り抜いて解釈するってのは賛否両論はあるのだろうけど、語られている内容に同意はできるので......)、その発想は無かったわと膝を打ったやり取り。
言われる内容そのものはネガティブには違いないのだけど、それが成される過程においては確かに自分のファン以外にも(作品が)届いたことにも違いない。見方を変えてネガティブな面だけでなく、ポジティブな面も捉えなきゃいけないという観点は、忘れちゃいけない感はある。「好き」の反対は「嫌い」では無く「無関心」(大本は「好き」では無く「愛情」だったようだけど)との解釈もあるようだけど、その辺りも絡めて考えると興味深い。また、商品公知の話でもよく語られる「好きでも嫌いでも、とにかくまずは知ってもらわないと、手にとられないと商品は売れない」ってのも近い話になるのかな。
......ああ、これ、見方を変えると、というか悪用されると、炎上商法になるわけだ(汗)。
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