副業禁止の理由を考えてみる

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公務員の場合は公務における公平性などとの抵触や、その懸念に関して疑念を持たれるリスクなどがあるってのが大きな理由ではあるのだけど、民間企業においても多くは副業を禁止、あるいは許可制にしており、隠れて副業をしていてそれが発覚すると、色々と面倒なことになる。だからこそ、確定申告の時期が近付くと、副業の収入周りで色々と話題が挙がってくる。

今件も恐らくはその流れでの話となったのだと思うけど、企業における副業禁止の理由について解釈している。一応大義名分としては公務員同様、本業に影響を与え得る、あらぬ誤解を受け得るというものがあるのだけど(副業に夢中になって睡眠不足、本職中に居眠りとかさ)。これが正しい事を裏付けるものは何もないけれど、一因としては十分ありえそう......というか直に口にしてそう。従業員のプライベートを拘束することはアウトのはずなんだけどね。


技術職は特にこの傾向が強い。いわゆる「常時準待機」的なモノ。ポケベルの普及以降、常に従業員を拘束、呼び出しする事が可能になったので、というのもあるんだろうな。まるで御庭番とか、魔法のランプみたいな概念があるのだろう。

無論そのための対価ってのも用意されている。暗黙の了解的なものだけど、残業手当とか割増賃金がそれに当たる。だからこそ、サービス残業ってのは非常に良くない手法に違いない。

今はそのような仕組みがあるのか否かは分からないけれど、昔、漫画家の知人から、大手出版社の場合は準拘束みたいなものがあり、「他の出版社での執筆は原則禁止」「並列で別出版社との掛け持ちの場合も自社最優先」「代わりに契約料を拘束料的なものとして(連載を持っていなくとも)支払う」という話を聞いたことがある。

上記引用の事案、特に技術者の場合は、事実上これに近い。勤務時間帯以外は予備自衛官的な存在として扱われているようなものだ。ならばそれなりの対価が明記された上で支払われてもおかしくない。かつての年功序列制もその対価の一つだと考えると、何となく納得はいく。

この類の話を会社側にしても、「今の報酬にそれが含まれている」と返されるのがオチかもしれない。もしその場合、準待機の対価まで含め、自分の手取りをはじめとした報酬が正当なものか、考え直す必要があるのかもね。

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このページは、不破雷蔵が2015年1月31日 06:31に書いた記事です。

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