これが無ければアウト・トンデモ本とまともな書籍の見分け方

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先日の【小学館に続き集英社も「がん」の悪徳商法に手を貸したという話】における近藤某の著書とか、さらには紙媒体の書籍に限らずウェブ周りのレポートでも良く言える話ではあるのだけど、トンデモな話とまともな話との区別の仕方は結構テンプレ化している。ウェブの場合は執筆者名を検索するのは必要最低限の行程で、新聞サイトや投稿ポータルならば名前からたどって投稿記事一覧を確認。名前に「噂」を足してAND検索とかも欠かせない。

書籍の場合は検索を本屋で見かけた時点で行うことはできないので、ウェブ上で発売されていることを知った時にやるわけだけど、本屋でもチェック可能なのが上の手法。これらがある場合、内容に疑問を持った読者がそれをたどり、正しいか否かを精査しても問題ないですよとの担保になる。ウェブ上の原典へのリンクに相当するわけだ。それが無いのはチェックしてほしくない......と解釈されても仕方がない。

ただし参考文献なり引用元が記載されていても、それらもまたトンデモ系だったり、あるいは参考文献そのものは正しくても、トンデモ的に解釈してしまっている場合がある。これをされてしまうと、今件チェックだけではトンデモ本排除は難しい。ただ、ある程度の精査には役立つ。


「(もう)騙されない」も追加で。この類の言い回しって、SF商法系、怪しい啓蒙系に多い。そして困ったことにこのキャッチコピーにのせられて買ってしまう人がそれなりに居るので、出版社側もこのコピーをむやみやたらと付けたがる。中身をまとめに書いたつもりでも、編集サイドで強引にこの胡散臭いタイトルをつけてしまうって事案は少なくない。そう、悪しきテンプレのとりことなって、短期的にはセールスを伸ばせるかもしれないけれど、中長期的には信用を失ってしまう、蓄積を食いつぶしているというワナにはまっているわけだ。

エンタメとして手に取り読む分には構わないけれど、お金と時間と場所の無駄となる可能性が高い。色々と余裕があるのなら話は別だけれど、今ではその類のエンタメはネットでも容易に手に入る。まぁ、不特定多数から、あるいは信頼のおける知人が実読した上でオススメしてくるのなら話は別だけど、そうでない場合は「ああ、トンデモね」として捨て置くのが一番だね。


「専門用語っぽい造語」も精査材料になりうる......けれど問題なのは、シロウトにはそれが単なる専門用語なのか、造語なのかの判断がつきにくいこと。そして恐らくはそれを狙って、かの造語は創られている、もとい造られているということ。

アマゾンなどのデータを基に、関連するキーワードを逐次更新の形でアップデートできるようにして、そのキーワードがタイトルに含まれていたら自動的に検索結果から除外するって感じの「地雷本避け検索サービス」ってのがあると便利かもなあ、と思ったりする。


あと、この考え方、とても大切。大掃除をする時に、つい片づけようとした本を手に取って夢中になるってことあるよね。まさにそれ。ウェブサイトの文章でもよくある話なんだけどね。書籍ってのは自分にとっての補助的な記憶媒体としての存在になるんだよね。

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このページは、不破雷蔵が2015年1月31日 08:17に書いた記事です。

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