STAP細胞問題は一種の試金石となるのかもしれない

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では、このような事件の再発を予防するには、どうすればいいだろうか。現在、理研はガバナンスの再構築について議論を進めている。ただ、この議論で抜け落ちているのは、「研究者も人間である」という視点ではなかろうか。人は欲もあれば、色も好む。皆さんも信頼する女性の部下が画期的なデータをもって来たら、どの程度、批判的に吟味できるだろうか。私には自信がない。

STAP細胞に関しては、その機能面で当方もちょっぴりと自身の件で期待をしていたこともあり、実態が判明した時の裏切られ感は並大抵のものではなかった。で、その当事者があんな状況であることから「色々な人がいるんだなあ」との感想を改めていだいている。

で、同時に今件は、各界の反応を見るに、多分に試金石的なものになっているような雰囲気も覚えている。今件がその一つ。「STAP騒動から何を学ぶべきか」と語っておられる当事者が、学ぶべきことが多いのではないのですか? と面と向かって語りかけたい感のある内容ではある。

そして最後の2段落で突然斜め上な話を展開する辺りは、新聞記事の社説の切り口と似ていて、色々と複雑な気分に。


該当の記事を執筆された上昌広氏は複数の投稿をされているようで、プロフィールページも用意されている。ただその類のページは自身が用意したテキストを挙げているだけの場合が多いので、Wikipediaやそこが引用しているソースを確認すると、まぁ、何となく納得させられる内容ではある。しかるべくして構築された記事なのね、と。

今件記事も合わせ、周囲の対応ぶりってのは、朝日新聞の「二つの吉田」ねつ造問題(ああ、こちらもねつ造だったか)と同じように、リトマス試験紙的なものがあるよなあ、と認識させられる。

......そもそも論として。文中で「皆さんも信頼する女性の部下が画期的なデータをもって来たら、どの程度、批判的に吟味できるだろうか。私には自信がない」としておきながら、「ボストン時代の小保方氏を知る女性研究者から、色んな話を聞いていたからだ」として、その女性の話をつらつらと、事実として書き連ねているあたり、「その女性の語った内容について、吟味はしましたか?」と突っ込まれたらアウトになる感があるのだけれど。

考え直すと、女性をもっと登用すべきだと語っておきながら、多分に女性蔑視をしている内容のようにも読めるのだけどねえ。性別など関係なく、能力で判断すべきであるはずなのに。

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このページは、不破雷蔵が2015年1月 1日 08:05に書いた記事です。

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