①将来に向けて拡大再生産を期待するとの観点では、今後労働期間が長い若年層に一層の社会リソースを分配すべきってのは正しい。でも社会全体のリソースは現時点では限られているから、若者の分を増やすにはどこかを削るしかない。となると高齢層の分を削ることになる。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 1月 31
ピケティ氏の話がスポットライトを浴びたことで、あちこちでその話に便乗する、中には曲解までしてバッシングに用いるなんてのもあって、結構閉口している。それ、言ってることちゃうやん、一部だけ抜いてどうすんねん、的な。
中でも目立つのが上で指摘したような話。若年層への手当を厚くするのは間違っていない。当方もこれまで複数のデータで提示している。で、だ......
②今はその逆で、若者の分が高齢層に吸い取られている形。種もみまで食ってるような感じ。ブラック企業云々、格差云々と語る経営コンサルやNPOの方々の話を見聞きしてると、美味しい所ばかりつまみ食いして拍手喝采受けてる雰囲気があるのですけど、「それじゃ原資はどこから?」という
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 1月 31
......という感じで、ブラック企業云々、格差云々と語る経営コンサルやNPO、一部弁護士の方々がピケティ氏の話の一部分を抽出して持論とくっつけて正論化し、それを声高に掲げ、拍手喝さいを浴びる状況があちこちで。それ、単に利用してるだけだろ、みたいな。一気に胡散臭さを覚えるようになる。
③肝心な部分がすっぽりと抜けてるのですよね。その辺のロジックが、電力関連の詭弁的な切り口、海外の良い所ばかり持ってきて日本に適用させるのと物凄く似ていて、胡散臭さを覚えてしまうのです。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 1月 31
④パイのサイズが一定ならば、多めに取っている人の取り分を減らさないと、少ない人には渡せない。あるいはパイそのものをもう一つ作るかサイズを大きくする必要があるけれど、それには時間がかかる。「格差云々と語る経営コンサルやNPOの方々」の話は、
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 1月 31
⑤「取り分が少ない人に多くのパイを」で終わっていて、「なら追加分のパイはどこから持ってくるの?」には一切答えてないのですよね。「腹減った、金は無いけど、飯寄こせ」みたいな感じなのですよ。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 1月 31
⑥......まぁ、理由は分かりますけどね。「若年層に配分する分を高齢層から抽出しろ」等と言おうものなら、スポンサーなりにそっぽ向かれるでしょうから。「成長して確保しろ」ではそれを具体化する案など持ち合わせていないでしょうから。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 1月 31
急に声高に叫び始めた方々の意見を胡散臭く覚えるのは、この部分にある。増やすことが正しいってのは誰にでも分かる。問題はその増やす部分をどこから持ってくるか。その算段が出来ないからやりたくても実行できないのが現状。そこにはあえて目をつむり、増やせ増やせというのでは、絵に描いた餅を披露して注目を集めているのと何ら変わりない。空手形、とでも呼ぶべきか。そしてその手法は、美味しい所取りをして事実からはそっぽを向いている、他のあれこれ、例えば送発電分離とか太陽光発電周りで「やらかした」方々の手口と同じ。
パイの配分を増やすためには、すでにたくさん持っている人から抽出するか、パイそのものを増やすしかない。
......まあ例えば。数字遊びですが。年金支給額は年間56兆円。この1割を出産祝い金に回すとすると、一人の出生につき560万円を国から支給できるわけです。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 1月 31
これはあくまでも極端な一例ではあるけれど。要はこういうことになるわけだ。
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