「炊飯器にローストビーフを入れて加熱すると美味しい」というツイートやサイトを散見しますが、各社の炊飯器の取説に表示している警告・禁止事項「ポリ袋に食材を入れて加熱」に抵触します。火傷事故になるのでやめたほうが良いと思います。
— Kenichi.Mizuguchi (@mizuguchikenich) 2015, 2月 2
同じような話で、電気ケトルでゆでたまごを作ったりすると、容器内部に熱が集中し、焦げて変色するのでこれも危険要素です。レトルトパックを温めるのも同じですね。
— Kenichi.Mizuguchi (@mizuguchikenich) 2015, 2月 2
インターネットの普及浸透、特にソーシャルメディアの普及率の上昇に伴い、情報の共有化が気軽に行えるようになったこと、加えてスマートフォンで写真や動画の共有もお手軽さを増したことから、ちょっとした日常生活のテクニック、おばあちゃんの知恵袋的な情報が容易に展開される、取得できるようになった。時々ここでも紹介している、海外の「とぅでーぃ」で始まるワンポイントアドバイス的な動画が良い例。
で、そのような流れの中で、炊飯器などを使って意外な料理をお手軽に作ってしまうという手法が広まっている。ちょっと凝った調理器具が無くても、センスのある料理を作れるお得テクニック云々。大手のレシピ集約系サイトにも、その類の話は山ほど見つけることができる。
しかしながら、各調理器具の中には、その手法を進めていない、さらには「やってはいけない」というものもある。つまりそのような使い方を想定したつくりでは無いので、動作の保証は出来ない、リスクがあるよというもの。実際、想定しない方法で調理機器を使うことでトラブルが発生する話は、(今回例示されている方法のものではないけれど)国民生活センターの事例でもちらほら見受けることができる。
中にはそのような調理方法を前提に作られているものもあり、その場合は大いに使っても問題は無い。「生活の知恵」である内容が、同時に「リスク発動のトリガー」となる場合もある。調理具の説明書に目を通す人はあまりいないかもしれないけれど(それ自体、本当は問題なんだけどね)、通常の使い方で無いスタイルを用いる場合、それが許容された使い方なのか否か、禁止されている方法なのか、確認した方が良いだろうね。
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