米西海岸港湾の労使交渉、どうにか暫定合意、混乱解消へ

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米西海岸港湾の労使交渉は期間5年の労働協約で暫定合意し、29の港湾が閉鎖に追い込まれる事態は回避された。ペレス米労働長官が20日発表した。閉鎖されれば1日当たり20億ドル(約2380億円)の経済損失が発生する恐れがあった。

昨年後半から日本の市場にも大きな影響を与え始めていた、アメリカ西海岸の港湾施設における労使交渉。【アメリカ西海岸の港湾労使交渉はぐたぐだな模様】でもお伝えしたように、数年前の予算を人質にとった議会交渉のように「周囲を巻き込んでまで命の切った張ったをするのは止めてくれないかな」的な状況が継続していて、どうもある意味衆愚政治的な末期状況にある雰囲気も覚えさせたりする。あるいはチキンレースの過激化とか。

ようやく暫定合意に達したことで今後物流の停滞は解消に向かうはず、だけれどまだしばらくは遅延状態は続くとのこと。そして「5年間の暫定合意」とあるので、火種は残ったままであることに加え、遅滞行動の結果として労組により有利な条件が締結されたことから、今後似たような話があちこちに飛び火する可能性も出てきた。まぁ、以前にもビッグ3周りで思いっきり足を引っ張っているので「またか」程度の話かもしれないけれど。

ごね得という言葉が適切か否かは微妙なところだけれど。それがまかり通ると結局巡り巡って皆が損をしかねない。少なくとも周囲はとばっちりを受ける。それを改めて実感させてくれる話では合った。

......まぁ「組合員の同意を得れば」との前提なので、またちゃぶ台返しをされる可能性はゼロとはいえないのだけれど。

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このページは、不破雷蔵が2015年2月22日 08:06に書いた記事です。

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