時折「今日のプリウス」等というハッシュタグと共に事故写真を掲載するツイートが公式RTされてきますけど、確率論的に母数が多ければ事故車両「数」が増えるのも当然で。それをあたかも「プリウスは事故"率"が高い」かのような印象を持たせるのは良くないと思います。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 2月 23
数理的な観点で間違った印象を与えることになります。第一、多くのプリウスユーザーにとって不快でしかありません。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 2月 23
当方自身は運転免許証は所有して毎回しっかりと更新しているけれど、自動車を保有していなければ運転もせず、いわゆるペーパードライバー的な立場にあり、プリウスは色々な統計や調査結果、市場チェックの過程で見聞きしている存在でしかない。そのような立場でも、定期的にツイッターの「今日のプリウス」的なハッシュタグと合わせ、公式リツイートの形で事故を起こしたプリウスの写真が掲載されているのを目にし、少なくとも爽快感や愉快な想いをしたことはない。
このハッシュタグを用いている人たちは、何を想ってこんなタグを使って事故現場の写真を投稿しているのだろう。
色々な走行写真やスタイリッシュな姿、搭載機能の利用状況では無く、あくまでも事故現場を写しているのと共に「今日のプリウス」というタグを使っている以上、「プリウス(に乗っている人)って危険だよね、怖いよね」という意図が込められている、さらには「プリウスに近づくな」「プリウスを買うな」「プリウスは欠陥品」的な投稿意図、印象すら覚えさせる。
プリウスはその知名度などと合わせ、大いに売れている車種に違いない。
新車乗用車販売台数月別ランキング(自販連) http://t.co/OdffxH9mrQ
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 2月 23
去年の10月リリース......トヨタ自動車、ハイブリッド車のグローバル累計販売台数が700万台を突破 http://t.co/7UR67WPAjj
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 2月 23
トヨタの発表によれば国内だけでもプリウスは150万台近く、プリウスαは35万台、プリウスc(アクア)は72万台近くが販売されている。統計学的に見れば、母数が多ければ事故発生数が増えるのも当然の話。にも関わらず、プリウスを抽出して印象論でバッシングするのは、いじめ、あるいは煽動の構造とまったく同じ。ノリでやったから、他人がやってるから、だからやってもいいの? 「今日の日本車」「今日の自動車」と同じだよね。
仮に、確率論的にプリウスによる事故率が有意に高いのであれば話は別だけれど、公的データでは見つからない。非公式的なデータとしては保険業界の某係数の一覧ページがあるけれど、これは一次ソースとしては使えないし、仮にその数値を見ても、有意な事故リスクは把握できない。
それに、だ。
仮に、プリウス自身に根本的な欠陥があり、事故を起こしやすい、あるいはその運動性能や各種機能から、利用者が事故を起こしやすいような走行をしてしまい、結果として事故比率(数では無いよ)が高いことが公的に立証されたとする。だとしても、それをもってして、事故車両の写真をあちこちに振り撒き、自動車の特定車種を揶揄してバッシングする理由にはならない。それこそまさに、いじめの構造でしかないんだよ。
そこまで分かった上で、「今日のプリウス」のツイートをしてる? 公式リツイートしてる?
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