(自分ではできない)技術に金を出すという思想がなくなり、原価はこれだけなのにこんなに利益を乗せるのはボッタクリと考える人が増えてきて、技術料は取るのが悪みたいな消費者至上主義が蔓延し、薄利多売が当たり前の風潮となって、技術と技術者への尊敬は失われて継承されなくなりつつあるのが今。
— とある病院勤務医 (@t31415926535) 2015, 2月 23
@t31415926535 お店で商品を買うのだって同じです。自分で作れない物をどこからか集めて来てくれて、対価と引き替えに渡してくれるのです。そこに上下関係はありません。
その技術や手間をかけたことに対する対価はないのか?と思います。
— すぱひた (@s_hitachi_651) 2015, 2月 23
一見するとまったく別物に見えるお話だけれど、よく考えると根にある部分は同じなのかな、という二つのお話。まずはこちら。本質的には【自分の目の前にあるものがすべてではないことを知る】で語っていたことと同じで、いわゆる「原価至上主義」的なものへの警鐘、物理的に形に見えるもののみに評価を与えることに「それ、違うのでは」という話。レスポンスを見ると「特定少数事例だけの話だからミスリードだ」とか「人件費と技術料との違いは云々」、さらには「本当に必要なものなら消えることはないので、評価されなかったりコストが払われずに消えるのなら、技術者や技術の方が悪い」ってあるけれど、この辺りの話、やりとりを見ていると、モノが作られる行程、開発されるまでのプロセス、提供されるまでに携わる人たちのや投入されるリソースなどについて、理解していない、情報不足という感は否めない。
でも変なんだよね。あれだけ製作過程にある人達の労苦が指摘され、ブラック企業ブラック企業言われているのに。まさに悪しきデフレ感覚。
ちきりん氏を含めてコンサルっぽい立ち位置の人の中には、自分の専門外までしゃしゃり出て、適当なこと書いてる人がいるからコンサルは信用してない。コンサルって仕事は知らない分野でも「知らない」って言えないだろうな。自分の専門分野から類推して知ったようなこと言わないと食えないんだろう。
— 横道もん@データマイナー (@odomon) 2015, 2月 25
ちきりん氏については、私の専門分野に近かった国際協力関係で実情からかなりかけ離れたこと書いてたので、他の分野もそうなんだろうな、と思っています。
— 横道もん@データマイナー (@odomon) 2015, 2月 25
一方でこんな話もある。これはあくまでも一例だけれど、当方の目の留まる範囲でも複数事例で「コンサル」を名乗る人たちによる、ツッコミ所満載なコンサルもどき的な語りでのビジネスがなされているのが目に留まる(某所コメント欄とか)。よほどツッコミ入れましょうか的な想いもあったのだれど、大人なのでちょいとセーブした。
コンサルも物理的な造形を提供するわけではなく、知識や情報やこれまでの経験から得た含蓄を、必要な相手に提供し、よりよい道しるべを示したり、選択の際に望ましい検証ができるようにするという「技術」に対価を求めるもの。それだけに、「どのみち形としては見えないんだから、いい加減なことをそれらしく語って形づけ、あとは権威で味付けすればいいやぁ」的な事が繰り返されると、コンサルという手法そのものだけでなく、技術、さらには形に見えないもの全般への信頼性が損なわれてしまう。
形あるもの、無いもの、いずれにしても、良いものは良い、ダメなものはダメとしっかりと理由をつけて意思表示し、周知していかないと、必要なもの、欠かせないものが失われ、まがいものが幅を利かす時代になってしまうのかもなあ、と思ったりもする。
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