1944年の国家財政の85.3%が軍事費で占められていたという話

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先週の日曜日の午後をほぼ費やして、水泡に帰してしまった事案の一つ、戦前の日本における軍事費の推移。色々調べてダイレクトな値を見つけたのだけど。予算そのものが「軍事費」として計上されているわけではないので仕切り分けの違いも出てくるだろうし、何より公的な情報でないと記事精査には使いにくい。そこで、一次ソースとなる大蔵省の決算書を探したところ、公式サイトにはそのファイル自身を見つけたものの、一部穴が開いていたのと未公開の部分もあること、さらには公債費でひとまとめになっている形でしか掲載されておらず、特に日中戦争ぼっ発時辺りから急増する公債費の中身が分からず、自前での計算は不可能と判断し、断念。

軍事工廠への投資やら満鉄やらへの投資やらも軍事費と含めるのかな、とかも思ったりして。ああ、前者はほぼ間違いないだろうな。恐らく一次ソースは紙媒体としての「決算書」を見れば分かるのだろうけど、それは不特定多数が容易にアクセスできるものではないので、そこでオシマイ。多分「軍事費」の仕切りで結構アレなことが起きている香りがするんだけどねえ。


とはいえ、掲載されている軍事費率を見ているだけでも興味深い。金食い虫と揶揄された海軍の大増強により予算がエライことになっていた1910年代、軍事費率もうなぎのぼりで、ワシントン海軍軍縮条約締結直前の1919年では2/3近くが軍事費に費やされていた。この時仮に、条約が締結できずに海軍の大増強が続いていたら、その後10年もたたずに財政破たんか、戦争に突入していたのだろうな......ってどこかで見たような設定だな、これ。

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このページは、不破雷蔵が2015年3月31日 07:04に書いた記事です。

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