対コンピューター戦における「あきらめ」の概念でなるほど感

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将棋に限らず大よその対人ボードゲーム......だけではなく、結局のところ「相手」に人間がいるような場面ではすべて、その相手の行動パターンを読む必要がある。実際の戦争においても、作戦ベースの場合は相手がどの指揮官かを見極め、その指揮官の行動性向を調べて出方を見るってのが良くある。戦国ものや三国志系に代表される歴史ものの話ではしばしば見られる状況。

疲れからか黒塗りの、ではないけど、疲れや諦めってのもその一環でしかない。人間が相手の場合、状況を判断して諦めの行動をとる可能性があるけれど、コンピューターのロジックの場合にはそれが無い。だから人は根負けしてしまうという話。

ただこれは、あくまでも思考パターンを最適化した場合に限られる。思考の上で動かす対象が物理的なものの場合、その物理的なモノの疲労を考慮しておく必要がある。例えば工場の労働者における労働時間を管理するプログラムを組む時に、その労働者の疲労を考慮しないで組むと、休みなしで連続8時間働けという指示がベストになってしまう。実際には連続労働は疲労がたまるだけ。また、ポーカーのロジックを組む際、自分の手持ち資金が少なくなってきたら、「今日はもうオシマイにしましょう」と席を立つようなロジックを組まないと、大勝ちして勝利する以外はすってんてんになってしまう(まぁ時間切れもあるけれど)。そして疲労やあきらめを思考パターンに加えた方が、より人間臭さを見せる場合も多い。

諦めの選択や最善手なども結局、ロジックの組み方次第なんだろうなあ。ただ、疲労を感じずに黙々と最善手のみを尽くすってのは、逆に袋小路に陥りやすい気がする。根負けするのは正攻法で対抗しようとするってのもあるのかもしれないなあ、と。

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このページは、不破雷蔵が2015年3月 9日 08:07に書いた記事です。

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