匿名のお医者さんの個人的な意見を含む誰が書いたのかわからないすなわち匿名の人が書いた週刊誌の記事を普段匿名であることに批判的な人が肯定的に引用しているのを目撃してしまいぼくの中の「匿名」の定義に自信が持てなくなりました??
— よこちん (@yokochinniisan) 2015, 3月 22
ああ、これか。やっぱり言及した方がいいかな。.@akimi_o さんの「「患者には出すけど、医者が飲まないクスリ」って、本当なの?」をお気に入りにしました。 http://t.co/tiZugqBHTA
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 3月 22
電子カルテの話やらがん治療の話やらお薬手帳の話やら、いやそれ以前から定期的な形で医療の既存システムに叩きを入れて怪しげな話を風潮するってのが、雑誌などを中心としたメディアのトレンドの一つとなっている。中には実際に指摘の通りでなるほど感を覚えたり、あるいは医療現場の改善をうながす福音につながるものもあるけれど、大よそは「既存システムに石を投げればヒーロー扱い」という、ちゃぶ台返し理論に基づいた小銭稼ぎ的な山師のお話。
で、上記の話が目に入り、また例のがん治療関連で騒ぎが起きたのかなということで探してみたら、ちょっと方向性が別のものだったというお話。要は医者が処方するお薬にはヤバいものがあり、これは医者自身は飲まないよ、危ないぜというもの。そもそも副作用の無い薬など存在しない以上、語られている内容自身がアレなのは容易に理解できるのだけれど。
医療面での言及はアレなので情報精査面からツッコミ 現役医師20人に聞いた「患者には出すけど、医者が飲まないクスリ」糖尿病 高血圧 花粉症 インフルエンザ完全保存版一覧表(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース http://t.co/973DKR6ngF
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 3月 22
......ということで話の大本となる記事の中身を読んでみたら、予想以上にひどかった。「保存版一覧」とあるけれど、ネタ系記事の典型的パターンという意味で保存する意味があると評価できるほど。
当方は医療従事者・有資格者では無いので医療方面での言及はしなかったけれど、数量的・調査結果の精査の上でも突っ込める部分は山ほどあったので、元記事にオーサー権限で次のような解説を残しておいた。
お薬手帳やがん治療の話も好例ですが、最近雑誌等で流行の「既存のシステムに対して異議を唱えることで不安をあおり立て、注目を集める」手口の好例の記事と評価せざるを得ません。
繰り返しになりますが、この類の記事に関しては、まず固有名詞を抽出し、その経歴を確認し、語られている内容の背景や確証度を確かめた上で、記事の信頼度を精査することが欠かせません。紙媒体の雑誌ならざっと目を通して信じ、それでおしまいですが、ネット上の記事である以上、精査が可能であることを忘れないようにしましょう。
結局これね。紙媒体なら「さらりと読んでふむふむなるほど」と何となく信じてしまってオシマイになる。紙媒体そのものが得てしてそんな感じなのを前提にしている。一方でネットならば読んだ時点で精査がすぐに可能となる。コメントではリンクなどを設置できないのでややぼかした形になるけれど、トゥギャッターのまとめで指摘されている通り、数少ない固有名詞が挙げられている対象者は、それぞれ言及した内容の方面では結構アレがナニな人達。
これまでのビジネススタイルでは色々とぼろが出る。そんな時代なんだな、という想いも抱かせてくれたお話ではある。
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