こんなものがあったんだ・出版契約書ひな形が無料公開されている

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当協会では、2015年1月から、著作権法における出版権規定の適用範囲を電子出版に拡張する「著作権法の一部を改正する法律」が施行されるのに伴い、新たな出版権規定に対応した『出版契約書ヒナ型2015年版』を作成いたしました。同ヒナ型は、改正法が施行される2015年1月1日以降に発行される出版物を対象としています。 ヒナ型は、以下の3種類があります。

出版契約書というのは言葉の通り、漫画や小説などの執筆物を紙媒体をはじめとする各媒体に商用展開する際に、書(描)き手と出版社との間で締結する契約を文章としてしたためたもの。口約束や曖昧な内容のやりとりを文書化して明確にした上で、何か後ほどになって意志の齟齬が生じた時に、正当性の根拠とするための文章。通常は同じものを複数用意して割印をした上で、契約した双方が保管しておくことになる。

昨今、インターネットを使ってコンテンツの募集をかけたりさらにはやりとりする事例が増えると共に、これまでにも少なからぬ頻度で生じていた、出版社(の類)とクリエイターとの間における、出版物化する際の条件問題があちこちで火柱を上げるようになった。クリエイター側が出版事情にあまり詳しくない、出版側がクリエイターを軽んじている、まぁ一般論としてはこんな状況下でトラブる場合が多い。

「契約書なんて結んでいる余裕はないよ」「契約書で正式に契約かわしたいなんていったら、面倒がられて断られちゃう」という反論もあるだろう。ただ、何かあった時の保険をかけずに自動車を運転するようなもので、リスキーなことには違いない。このようなフォーマットが存在し、誰にでも使えることを知っておけば、何かと便利なはず。今件では電子出版にも対応している。昨今ではむしろ電子化が前提となる事の方が多いだろうから、その点では安心。

もっともお金周りの話は色々と難しい点が多い。業界内で経験が豊富な人にその実体験を聞くなり、専門家に問い合わせるのも必要なんだろうな。

ちなみに最近では紙に出力せずに、PDFなどの電子ファイルの形式でやり取りして契約ってパターンもある。念を押して後程紙の正式な契約書が送られて、サインなりをして相手に返却する分を返信するとか、ね。大きな金額が動く場合は、やはり対面で契約書を交わした方が安心なんだろうけれど、そんな手立てもあるんだよ、と。

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年3月26日 07:38に書いた記事です。

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