「財閥銀行」とアニメやマンガ...「勉強した方がゲームで勝ちやすい仕組みを作ること」後日談

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先日の【ゲームで学ばせるためのコツ。ゲームと勉強を一体化するのではなく、勉強した方がゲームで勝ちやすい仕組みを作ること】に関する後日談的な話。要は「直接学ばせようとしても面白くないからダメ。面白いものを創って、その中でより楽しく、より勝ちやすくするための『テクニック』『必勝法』『優位情報』として、学ばせたいものを用意するゲームを創るべし」というもの。その筆頭タイトルとして当方が挙げたいのが、この「財閥銀行」。

以前経営系のシミュレーションゲームをリサーチしていた時に見つけたもので、攻略本の類を取得し、「これは絶対に遊んでみたい」と思ったものの、残念ながら現行機種で動くものはナシ。明治以降の東京の開発を、財閥のトップの立場からこなしていくもので、戦前の鉄道主体の都市開発、強まる軍事国家としての規制、戦争被害、戦後の住宅施策などなど、日本の近代史を知れば知るほど、興味深く、そして楽しく、有利にプレーが出来るらしい。

一応現代版を有志が作っていたようだけれど、開発がとん挫しているのでアウト。ぐぬぬ。スマホかタブレット向け、あるいはパソコンのウェブゲームでもいいので、どこか作ってくれないかなあ......。


似たような「勉強してると一層有利になるゲーム」として推挙されたのが、このプリンシピア。「ニュートンやフック、ホイヘンスといった中世の科学者になり、研究と推理を重ねて新たな理論を打ち立てていきます。そしてたくさんの理論や発明を生み出し、名声を高め、会長の地位まで上り詰めるのが目標」という、ゲームそのものは面白そうではあるのだけど、ゲームの動機づけ、一般受けという観点ではちょっと弱いカナ、マーケティングの上で何か一ひねりがあった方が、あるいは学習向けタイトルとして展開するのが云々とか、色々考えさせられる、でも「勉強がゲームの攻略法になる」という好例には違いないゲーム。

こんな類のタイトルがボンガボンガ出てほしいなあ、と。昔のコーエーなどは結構この類のゲームを展開していたけれど、やはりセールスの上で厳しいものがあったのかもしれない。


特定のゲーム云々という話に限ったことではなく、方法論の一つとしては、指摘されてみるとなるほど感はある。日本語の漫画やアニメを勝手に翻訳して字幕を付けて著作権無視でバリバリ垂れ流しする問題も、見方を変えればそれだけ需要があるからに違いなく。それがメジャーになるか否かは微妙なところだけれど、少なくとも芽を摘むのでは無く、積極的に応用・活用していくべきではないのかな。アニメやマンガを使って、日本語教育......とすると、冒頭で触れた「直接学ばせようとしても面白くないからダメ」になってしまうので、何らかの工夫が必要ではあるのだけれど。

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このページは、不破雷蔵が2015年3月30日 07:53に書いた記事です。

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