麻生大臣が語る、アジアインフラ投資銀行(AIIB)に日本が手を上げなかった理由

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「ちゃんと審査やら、何やらは参加する国で決めましょうねと。どういう理事会の構成ですか、審査はどこで、誰がやるんですかと。最初から俺たちはこれしか言っていない。だから(中国側は)返事を下さいと。3月31日というのは、こっちが出した提案を聞かない限りは俺たちは答えようがない。何の返事もないなら、こっちもしようがないと言っているだけだ。AIIBの話というのは、次は(参加判断の期限が)6月だとか報道されているが、どうして6月なのかさっぱり知らない。日本はなぜ参加しないのかと色々な人が言ってくるが、面倒くさくていちいち説明しないといけないので、飽きるくらい同じ話をしている」

アジアインフラ投資銀行(AIIB)に関してはこれまでに何度か言及の通り、意図がかなりアレなこと、現状で日本が手を上げる意味が無く、リスクが大きいことなどから、不参加表明の対応に間違いはない感がある。そして国内の反応を見るに、経済方面や対外政策に絡んだリトマス試験紙的な役割を果たしているであろう状態となっている。「バスに乗り遅れるな」の説明がテンプレ的に使えるようになるとはね。

で、3月末のお断りの話について、先日麻生財務相にある説明があったとの報。これについては近日中に財務省の議事録ページに収録されるはずなので、それが出たら改めてじっくり見る予定だけど、取り急ぎ全文掲載として掲載された記事をチェック(変な改ざんでもしようものなら、すぐに公開される公的議事録との違いについて突っ込まれるのは必至なので、そのような悪しき手口は用いられにくいという保険もかかっている)。

シンプルかつ納得のいく解説は上記の通り。詳しい説明をしないと税金を使った資金は出せない、だから詳細を説明してくれとツッコミを入れたが返事は無い。ならばお金は出しようが無い。自分のポケットマネーじゃないんだから。

これ以外にも焦げ付きリスクが高い対象に、なぜ金を出す必要があるのか。「お金を貸すというのは、返ってこないお金は貸せない。返ってこないお金はやるっていうんだからね」。この言葉がすべてを表している。加えて言うなら、AIIBに対してそれをやると、「もらった」側は多分に「中国からもらった」という形に落ち着くことになる。そんなバカなことがあるか、という次第。

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このページは、不破雷蔵が2015年4月10日 08:02に書いた記事です。

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