AIIB(アジア投資銀行)の創立時メンバーが57か国で確定したとの話です

| コメント(0)
中国財政省は15日、同国主導で年内に設立するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に57カ国の参加が決まり、創設メンバーが確定したと発表した。3月末の期限前に駆け込み申請が相次いだ結果、日本と米国が最大出資国であるアジア開発銀行(ADB)の67カ国・地域に迫る規模で発足することになった。

AIIB自身でなくて中国財政省からの発表が先行するあたり、すでにAIIBの特性というか本質が出ているってことにどれだけの人が気が付いているのかなあ、という話はさておき(「 中国は最大50%を出資する意向を表明。本部が北京に置かれるほか、ADB副総裁を務めた金立群・元中国財政次官が初代総裁の最有力候補と目されるなど」って説明もあるし)。

具体的な創設時メンバーとして発表された57か国は次の通り。

オーストリア、オーストラリア、アゼルバイジャン、バングラデシュ、ブラジル、ブルネイ、カンボジア、中国、デンマーク、エジプト、フランス、フィンランド、グルジア、ドイツ、アイスランド、インド、インドネシア、イラン、イスラエル、イタリア、ヨルダン、カザフスタン、韓国、クウェート、キルギススタン、ラオス、ルクセンブルク、マレーシア、モルジブ、マルタ、モンゴル、ビルマ、ネパール、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、オマーン、パキスタン、フィリピン、ポーランド、ポルトガル、カタール、ロシア、サウジアラビア、シンガポール、南アフリカ、スペイン、スリランカ、スウェーデン、スイス、タジキスタン、タイ、トルコ、アラブ首長国連邦、イギリス、ウズベキスタン、ベトナム

あとは創設国発表に関して、どの方面がいかなる解説をするかがに注目したい所。「バスに乗り遅れるな」「乗り遅れたのは悪い」という論調には特に注目。すでに日経や朝日がその類の特集記事をやっちゃってるとの話もあるけれど。

興味深いのは先日のgumiの上場後の動向で、いわゆる「上場ゴール」的な話に関して、上場時の企業査定が甘かった事に関し、幹事会社や東証に批判が集中している一方で、まさにそれと同じような問題を一要素として抱えているAIIBには、その類の指摘が同じ媒体からは挙げられていないことなんだよね。「それはそれ」ということなのかな。


日本としては生暖かい目で見守りながら、必要ならばADBへのさらなる注力をすれば良いまでの話であり、わざわざAIIBにリソースを割く必要は無い。ポケットマネーで気兼ねに出せるような感覚で「試しに参加してみれば」などと論じるのは問題外だし、必要の無いバスに乗る意義は無いし、まして信用の安売りをする必然性はどこにもない。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年4月16日 09:48に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「連載漫画の続きが読める可能性が切り開かれる、「トランスノイド」の続編がインターネット上で掲載開始」です。

次の記事は「吉野家の「牛バラ野菜焼」復活。で、「牛すき鍋膳」はやっぱり終売?」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30