「医療従事者が講演をしてお金をもらう、問題点がありまくり、だよね?」と語る新聞記事

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直接断言はしていないけれど、文面の端々に否定するような文言を配し、さらにそれを後押しする専門家の意見や社会の実情の切り貼りを散りばめて、全体として「良くない事だよね、社会もこんな雰囲気だよ」という編集された世界を呈し、それとの同一感、一体感を求める類の社会啓蒙的な記事。これの行き付く先が、Jなんたらとか中韓系の日本語訳された媒体で良く見かける記事で、まぁもう少し配信側の意志なりを盛り込んで、主張なり実態の肉づけ程度にしてほしいものだよなあ、とは思いつつ。

今件では「医師がお金をもらって講演するのはダメだ」との空気がむらむら沸いてくる、そんな感じの内容。ただこれ、指摘の通り、新聞やテレビがそれを訴えると、数十倍のブーメランとなって帰ってくる。企画記事は? 広告は? タイアップ的な番組、さらにはスポンサーのある番組は? 編集局・雑誌部局が発売している各雑誌やムック本は?? 報道企業やスタッフや出演者は講演会をしていないのかな? していたとして自分の業務と全く無関係の話に限定している?? 問題なのはうそをつくか否かでしょ?? 講演とて労働。その対価の取得に何が問題あるのだろうか。


指摘の通りお金そのもののに対して否定的だったり、労働対価を求めることを良しとしないブラック的な発想が前提で書かれているあたり、今件指摘された朝日新聞の記事は、指摘のされ方次第ではブーメランがグロス単位で刺さるような気がする。専門家を名乗りご意見を寄せている、番組や新聞に掲載されている方々に関し、すべて同じような論調で語れるのかな。


内容や素材によりケースバイケースだけれど、記事に指摘されている事例が、特段高いようには思えない。専門分野に従事している人の、その分野に関する言及であればこそ。単にお金の部分だけの物差しを振りかざして、不当だ、良くない、控えるべきだ云々ってのは、かつての非正規雇用問題やら最近のブラック企業問題、電力周りなどにあるような「事実無根にも関わらず、煽動するように印象で同調を集め、一緒に対象をバッシングをする」、要は弱い者いじめの旗振りを「正義の旗の名のもとに」行い、その旗振りをしているような感があるのだよね。今件の記事って。

新聞の質が劣化しているのか。それとも以前からこの品質だったのか。色々と考えさせられる話ではある。

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このページは、不破雷蔵が2015年4月 2日 07:53に書いた記事です。

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