ツイッターのちょっとした仕様変更に見る「サービス提供側の思惑」と「利用者側が感じる不便さ」

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あまり使う人はいないかもしれないけれど、ツイッターで公式のウェブ画面でログアウトしてアカウントの切り替えを行う際、ログアウト直後に右上に小さなウィンドウが用意してあり、すぐにアカウントの切り替えができるようになっていた。それが先日からその表示が無くなり、スマホ用のアプリを使いませう的なアピールの大見出しな宣伝画面のみが表示されるように。よく見ると左上に小さなアイコンが用意され、そこをクリックしてトップページに戻ると、ようやく再ログインできるように。要はログアウト後の再ログインの時の手間が一つ増え、その間に「スマホのアプリを使いませう」的な広告が差し込まれたのと同じ。

もちろん使い勝手の悪化には違いない。調べてみるとスマホ向けの公式アプリの仕様が一部変わったとの告知がなされており、それに合わせて利用者をさらに増やそうとの思惑があるようだ。ただ、これは当然利用者側にはマイナス。


指摘の通りこの類の手法は短期的に数量化可能な「成果」が出るので、短期決戦が可能なコンサルやマーケ部門が多用しやすい。ただ逆に、自分達が実際に使ってみれば分かるんだけど、深層部分でネガティブな想いが刻まれ、蓄積されることになる。それが積み重なるに連れて、各自判定を行う際にはマイナス修正が課せられ、一定ラインを超えたり何か機会があれば、さっと状況が瓦解する要因となる。

恐らくはマクドナルドの現状が好例。数年前の「レジ前からのメニュー撤去」が非常に良い例。短期的には数字化されないけれど(実際マクドナルドでもメニュー撤去の際は、実証実験の上で「成果が出てたから」と言及している)、じわりと効いてくる。そして余程思慮深くないとその原因が分からない。

物凄く雑な例えだと、時間制限のあるバイキング料理であまり沢山食べてほしくない時に、お皿やお茶わんのサイズを小さくしたり、調理にわざと時間をかけて品切れの機会を多くしたり、とか。その「思惑」が分かると、思いっきり情熱が醒めてしまう。そんな感じ。

数字化できるものは他人にも説明しやすいし、説得力もある。ただ、それに振り回されてしまい、自分自身の立場になって考えれば容易に理解できることから目をそらしていると、何倍もの被害を受けることになると思うのだな。

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このページは、不破雷蔵が2015年4月10日 07:13に書いた記事です。

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