対人サービスはそのサービスを受ける立場にならないとダメ

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先日の【ツイッターのちょっとした仕様変更に見る「サービス提供側の思惑」と「利用者側が感じる不便さ」】とも係わる話。対人サービスは公共事業でない限り利益が最優先されることに違いは無いけれど、同時に中長期的な継続や該当サービスだけでなく事業体、さらには業界全体の便益を考えると、あこぎなことは決してプラスでは無く、むしろマイナスになる。利用側の立場で考え、何が必要で不必要かをしっかりと把握し、良い部分は活かし、改善し、悪い部分は改めなきゃいけない。さもなきゃ利用者は他に逃げていくし、それはマイナスに他ならない。

「ブラウザのポチポチRPG」との表現だけど、実際にそのようなゲームが通勤時にプレイする人が多いか否かは過去の類似サービスの実績や現在運用している状況の解析なども必要。リサーチは欠かせない。また、端末や環境そのものを考慮したゲーム設計も大切。例えば昔の従来型携帯電話の場合だと、上記の通り通勤電車内などの移動中に使うことが多く、セッションが切れることが多かった。で、そのような状況での利用が多用されるのに、ゲームのデータセーブが特定場面でしか行われなかったら、プレイが全然進まないことになる。内部的な処理をして、こまめなセーブをしておくようにするなどの工夫が必要。


また先日の【スマホアプリゲームがウェブゲームと違う点、一度手放されたらほぼアウト】でも挙げたように、ネイティブアプリはもちろん、ウェブ系のサービスでも、一度離れたユーザーを引き戻すような「カムバックキャンペーン」の類は、仮に戻ってくる人がいても、その時点でサービスへのロイヤリティは最低限、実質ゼロに近い。実際そのような体験をすれば分かるけど、作り手・提供側のサイドにいると、気が付かないことが多い。

それ一つしか遊ぶものがないのならともかく、山ほどある中で、一度離れたものについて、たまたま何らかのキャンペーンがあったので気まぐれ的に戻ってみただけなんだから。シミュレーションゲームの類で一度自分の配下から離れた武将が、再び何らかの形で戻ってきても、その時点で忠誠心は無きに等しいってのと同じ。ヘタすりゃまったくの新規の利用者より、留まらせるのは難しいかもしれない。

今件はあくまでもスマホ用のゲームに係わる話のようだけど、この発想って多様な面で覚えておいた方がいい、人の行動様式じゃないかな、とは思う。例えばお店の利用とかね。

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このページは、不破雷蔵が2015年4月11日 07:29に書いた記事です。

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