米記者が旧日本軍の暴行を非難、「南京の街には腰の高さまで遺体が積み重なっていた」―中国メディア(http://t.co/EU6wGSu7nY) - Yahoo!ニュース http://t.co/nOioNHCM1t
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 4月 16
多かれ少なかれ軍の行動にはその類の話は付き物で、これは人の生死を分かつ環境における人間の狂気が体現化されたものだから、その行動の肯定はしないけれど、実態としてはありうるなあ、というのはさておくとして。旧日本軍におけるその類の話は、多分にプロパガンダの調味料が山ほど盛られていることがあり、良く精査をしなきゃならない。色眼鏡云々ではなく、その情報が正しいか否か、その真偽性という観点で。
先日ヤフーに掲載された......というか転送された上記記事が結構な話題に登っていたのだけど、あまりにも煽動的なタイトルだったので「また煽りか」とパス、していたのだけど、ふと気まぐれで読んでみた所、頭を抱えるような内容。悪質まとめサイトと性質的に何ら変わりがない。「エンタメ」カテゴリにぶち込まないと、普通のニュースと誤読する人、山ほどいるぞ、これ。
チャイナデイリーの原文
A black-and-white war fought in full color http://t.co/hMguzq3xKi
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 4月 16
原文は上の通り。で、原文をざっと訳したところ、日本語訳されている記事とはかなり内容が異なっているし、誤解を受ける訳され方が山ほど。まとめると、「記者は90歳の父親が子供の時に新聞で見た内容を電話で聞いた」「父自身は日本と戦ってない。対ドイツ戦で戦ったのみ。日本軍の印象は新聞でのみの話」「後はネットで調べたけどソースは明示してない。つまり正確性に対する裏付けが無い」「米記者として権威付けされているが、同記者は数年前から中国紙の記者で、しかも中国現地で現地の女性と結婚している」などなど。テンプレ盛りまくりで開いた口がふさがらない。
その不確かな内容を中国紙が記事にして対日感情を煽り、さらに日本支社が誤読しそうな訳し方をして日本語に掲載し、ポータルサイトに自動転送して権威付けて広める。ものすごい情報ロンダリング。全部を精査するリソースは無いけれど、この類のマッチポンプ式な情報操作ってのは、意図的に行われてるんだろうな。
一次ソース、せめて発信元の精査は欠かせないと改めて実感させられた話ではある。
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