レモジーナに続きヨーグリナも供給追いつかずに一時販売休止。で、考えてみる

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サントリー食品インターナショナルは17日、水系飲料「サントリー南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」の販売を一時中止することを明らかにした。14日に発売したが、出荷量が想定を上回り、生産が追いつかないため。1日に、果汁入り炭酸飲料の「レモンジーナ」の販売一時休止を発表したばかりで、メーカーとしての供給責任が大きく問われることになる。

先日需要に供給が追い付かず一時販売(メーカーから問屋・小売りへの卸しという意味)休止となったレモジーナ。そのサントリー食品が再び同じような供給不足をヨーグリーナで引き起こし、「品薄商法では」とのツッコミが相次いでいる。似たような事案はちょいと前にハーゲンダッツでも起きたけれど、そちらの場合は実際すぐに店舗から無くなったし、さほど問題にはならなかった。味わいの良さがすこぶる良かったのも、需要が大きいことを納得させる説得力があったようだ。

ただ今件の場合は、レモジーナもヨーグリナも店頭に山ほど残っているとの報告が多数成されているし、実際先日の段階で言葉通り山ほど詰まれているのをディスカウントストアで以下略。まぁ全国店舗行脚したわけではないので、全体的傾向ではないのだけど、ハーゲンダッツのもちもちな新作と比べると、目撃証言が継続している。

今件が本当に品切れ商法なら、既にその手口は賞味期限切れ。であるにもかかわらず強行する営業なり外部コンサルが居る可能性がある。本当にマーケティング部門の出荷数見積もり、判断ミスなら該当部門の力量不足。いずれにしてもマイナス効果。

今件の場合は小売の在庫状況を見るに、問屋や小売が大量に在庫を確保しようと初期ロットに山盛り注文かけてしまい、結果としてオーバーフローを起こした雰囲気が強いけど(実際レモジーナは未だに山盛り状態の店をあちこちで確認できる)、需給バランスの見極めの点で、該当企業の流通周りに歪みが生じているような雰囲気もある。市場のダイナミックな変化に対応できない意思決定層が存在している、みたいな。まぁ、在庫周りでリスクを極力少なくしたいというのは理解できるのだけど。


......との指摘があり、調べてみたら確かに買収を行った後、結構どたばたしている。その関連で意思疎通がうまくいっていない可能性はある。まぁ相関関係でしかなく、因果関係まで立証はできないし、その指摘通りなら他の新作飲料も同じようなトラブルを抱えていなきゃならないかな、難しいところではあるのだけど。

いずれにせよ、2連発の供給不足による発売直後の出荷停止措置ってのは、単なるビジネスチャンスの喪失に留まらず、企業イメージなどの観点、小売りや問屋に留まらず周辺業界への影響を考えると、ダメージはかなり大きい。意図的にやっているとは思えないのだけどね......。そして意図的にやっていない方が事態は深刻なのが、頭が痛い所ではある。


1つの商品が持つ販売力というか展開の際に持つエネルギーを「口」10個分とすると、商品の販売環境ってのはこんな感じに変化しているような気がする。当たった時のインパクトは非常に強いけれど、そこで商品の寿命的エネルギーを多く使ってしまうので、商品寿命も短くなる。さらに従来の売れ方で計画を練っていると、当然瞬間最大風速的な勢いには対応しきれなくなる。そんな感じかもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2015年4月18日 06:49に書いた記事です。

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