花粉症の初出は「栃木県日光地方におけるスギ花粉症Japanese Cedar Pollinosisの発見」(アレルギー 13(5), 370, 1964-05-30) だと言われてますね:花粉症って目のかゆみや鼻づまりだけじゃないよね http://t.co/tXLsgbqhRS
— KGN (@KGN_works) 2015, 4月 18
訂正。「スギ花粉症」の初出が1964年です。
— KGN (@KGN_works) 2015, 4月 18
栃木県日光地方におけるスギ花粉症Japanese Cedar Pollinosisの発見 http://t.co/gspTv4qdKd "本症がスギ花粉をアレルゲンとする花粉症であることが確認されたので, これをスギ花粉症Japanese Cedar Pollinosisと命名"
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 4月 18
先日の【花粉症って目のかゆみや鼻づまりだけじゃないよね】で挙げた、花粉症の症状に関するお話。多分に花粉がアレルギー反応のトリガーとなり、風邪のような症状を引き起こす(くしゃみ鼻水鼻づまり、目のかゆみだけでなく倦怠感とかその他諸々)ってことなんだけど、昔から花粉はあったはずだし、その中でも顕著な事例として挙げられる「スギ花粉症」ってのは、いつ頃から認識されてきたのだろう......という疑問に関して、こんな論文があるとの指摘。
ごく少数の症状ならば他の病症に混じる、誤認される形で特定化はされにくい。また医学が進んでこないと細別化も難しい(江戸時代における病症の区分がどれだけあったかを想像すれば良くわかる)。
その意味では今件の指摘は非常に興味深い。「スギ花粉症」という言葉による区分化が必要になった、成されたのは今から半世紀ほど前の話なのね。
まぁ、もちろん、半世紀より前にはスギ花粉症をはじめとした花粉症の症状が皆無だったというはずもなく。
1964年に発表されたというだけで、それ以前から「春先になるとどうも体調が...」という方はいた模様。
鼻炎・結膜炎症状は無く、全身倦怠感が出現するという方も(ただこれアレルギーと確定診断に至ってなかったらしい)
— KGN (@KGN_works) 2015, 4月 18
日本内科学会雑誌 Vol. 91 (2002) No. 9 P 2627-2629 https://t.co/wdJles7ZMq pic.twitter.com/6djTzx9Ger
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 4月 18
最後の論文にある限りでは、第二次大戦以前の日本では花粉症という特定の言葉は無く、枯草熱という名前で一部に知られるのみ。1957年に「花粉アレルギー」という言葉が用いられる、その後1960-1961年に渡る研究報告でブタクサによる花粉症の報告がなされ、その後上記の「スギ花粉症」なる言葉が登場した、と。
花粉症の症状そのものは経年で増加している感はあるけれど、体系だった認識はすでに半世紀前からあったというのは、覚えておいて損はないかもしれない。
コメントする