スギ花粉症の名前はいつ頃から使われていたのだろう

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先日の【花粉症って目のかゆみや鼻づまりだけじゃないよね】で挙げた、花粉症の症状に関するお話。多分に花粉がアレルギー反応のトリガーとなり、風邪のような症状を引き起こす(くしゃみ鼻水鼻づまり、目のかゆみだけでなく倦怠感とかその他諸々)ってことなんだけど、昔から花粉はあったはずだし、その中でも顕著な事例として挙げられる「スギ花粉症」ってのは、いつ頃から認識されてきたのだろう......という疑問に関して、こんな論文があるとの指摘。

ごく少数の症状ならば他の病症に混じる、誤認される形で特定化はされにくい。また医学が進んでこないと細別化も難しい(江戸時代における病症の区分がどれだけあったかを想像すれば良くわかる)。

その意味では今件の指摘は非常に興味深い。「スギ花粉症」という言葉による区分化が必要になった、成されたのは今から半世紀ほど前の話なのね。

まぁ、もちろん、半世紀より前にはスギ花粉症をはじめとした花粉症の症状が皆無だったというはずもなく。


最後の論文にある限りでは、第二次大戦以前の日本では花粉症という特定の言葉は無く、枯草熱という名前で一部に知られるのみ。1957年に「花粉アレルギー」という言葉が用いられる、その後1960-1961年に渡る研究報告でブタクサによる花粉症の報告がなされ、その後上記の「スギ花粉症」なる言葉が登場した、と。

花粉症の症状そのものは経年で増加している感はあるけれど、体系だった認識はすでに半世紀前からあったというのは、覚えておいて損はないかもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2015年4月19日 07:43に書いた記事です。

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