歳を経るに連れて伸びる「移動可能限界点」、それで得られるどきどき感

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子供の頃の行動領域の制限、移動限界点の変化ってのは、色々な理由がある。無意識のうちに自宅から離れた場所へ足を運ぶことに対する恐れ、学校の規則で「この地域より遠くへは行ってはいけない」という制限(学区外なんていう言い回しもあった)、交通手段が使えるか否か(例えば自転車の使用)、そして体力的・金銭的な問題。歳を経ると制限が緩くなり、遠出することの怖さも段々と薄らぎ、金銭的・体力的に上限が上乗せされる。

自分の行動領域限界の外は、まさに新世界みたいな感じで、その存在にドキドキ感を覚えるし、刺激受けまくりんぐ。最近では少なくなったけれど、昔ながらのロールプレイングゲームではお決まりのパターンだった「レベルが上がるに連れて少しずつ遠出が出来るようになる」「特定のイベントをこなすと新しい場所に足を運べる」ってのと同じ感覚。


ただし、大人になるとその辺りの「移動限界点」ってのが結構曖昧になる。「無理だよね」から「まぁちょっと無理すればなんとかなるんじゃね?」みたいな感じになる。宇宙とか別次元とか「まったく無理じゃん」とはまた別の、「今は無理だよね、でもいけるかも......」という夢を持てる領域が無くなってしまう。知ることは大切だし、好奇心を満たす事で満足感も得られるし、自分の能力向上はステキなことだけど、それと引き換えに失ってしまうものも少なくないかな、と。

今件ではあくまでも「成長して行動範囲が広がる」という認識の話ではあるけれど、ネットの普及で世界観が広がりまくりとなり、距離的概念が大きく変わってしまったのも、この「移動限界点の先にあるものへの期待感」が薄らいだ一因かもしれない、と想ったりする。実際にその場に足を運んだ時の実体験は、また格別なものに違いないのは事実だけれど、その「足を運ぶ」という衝動を後押しする「未知なる世界への探求、好奇心」ってのが、ネットで薄れているのかもしれないなあという気がしてならない。

あるいは若年層の自動車離れも、この辺りに一因があったりするんじゃないかな。ほんのちょっぴりだろうけど。

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このページは、不破雷蔵が2015年4月27日 06:15に書いた記事です。

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