ネパールで救援物資が山積みになっているとの報道と、物流軽視の考えと、そして

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国連関係者は2日、ネパール大地震を受けて国外から送られた救援物資が、税関手続きの遅れにより首都カトマンズの国際空港に滞っていると相次いで訴えた。ロイター通信は、増え続ける物資が空港で山積みになっていると伝えた。

災害が発生すると必ず生じる、物流遅延の問題。ネパールの件では全面積・人口比で相当な被害が出ている事、元々物流ががっつりと出来ている場所では無かったことに加え、国外からの物資に関してスルーで通してしまうと色々と問題が生じること(検疫の話とか、軍事的・政略的侵攻への懸念。ネパールの位置的に見て十分ありえる)ことから、これは仕方がない話。

で、今件に関して専門家の肩書を持つ人がこれにかこつけて、日本がどうとか海外での戦争がどうとか良くわからない話を切りだしてきたので、ちょいとアレがナニな感を覚えつつ、色々と当方も言及した次第。

なお今件問題そのものは、現時点でネパールの税関や政府サイドの公式発表は見つからないのだけど、現地にいる人のアカウントで


との話が出ている。まぁ元々国連から要請もあったことではあるし、本当の話ならば一両日中にネット経由でも公式情報として確認が採れるはず。

で。

まず自衛隊など日本の支援。地震直後から良くわからないツッコミもあったけれど、陸自などで色々と逐次情報を開示している。


その上で。

ゲームじゃないのだから、例え緊急援助物資だとしても国外からの物資を完全スルーでばら撒くにはいかないのだよね。上でも触れているけれど。それを許すとヘタすれば国全体を蹂躙されるリスクが生じる。小国の場合は特に。感情論は理解できるけど、それとは別に現実をしっかりと認識することが必要。国内での物資のやり取りとはまた別の話。

それこそ今のネパールは、すき家の近所で突然アイドルのイベントが開催され、その参加者が突然押し寄せてきて、お客が通常の50倍ぐらい入ってきたけど、そんな状況を想定できるはずもなく、ワンオペ状態で切り盛りしているようなもの。関税をかけるだなんて云々ってのもあるけれど、それは結局政府レベルでシステムが混乱していて、通常の国外からの物資のやり取りの仕組みで受領しなきゃならない状況にあるってこと。

ロジスティクス(物流)は地味だけど、とても複雑で情報の集約・統括が必要。この辺りの反応を見ても、やはりインフラとか流通周りに対する軽視の風潮があるのかなあ、と思ったりする。

困っている人がいて、その人向けの物資が遠からぬ場所にあり、でも届けられていない。もどかしく思う、地団駄を踏む。それは感情論では良く分かる。テレビ映像などの報道で伝えられれば、まるで目の前にあるかのように思えるのだから。一般的な感情の範囲ならそれでも問題は無い。それが人の性(さが)。けれども専門家もそれに便乗して、さらに政治的思惑に利用したらいけないのだよね。誰とは言わないけどさ。

ちなみに


にある通り、オスプレイもネパール地震の救援に出動しているとの話。色々と今後話題に登るだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2015年5月 4日 07:12に書いた記事です。

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