ただらくらくホンは結構いいので生きて欲しいというか、あれはモノはよくできてるけどマーケが悪い。あんなの一目見て老人扱いされてるのがすぐわかる。いいか、子供には大人ぶらせろ、大人には子供ぶらせろ、老人には青年ぶらせろ、というのが鉄則だ。老人にあなたは老人だと言うものを売るべからず。
NTTドコモが展開しているシニア向けの携帯電話「らくらくホン」。現在ではスマホ版の「らくらくスマートフォン」なるものも登場しているけれど、指摘を受けて改めて見直してみると、確かに何となく柔らかめというか子供っぽさは否めない。何というのかな、デザインとか色合いが、どことなく普通の大人向けとは別物なんだよね。むしろ子供向けっぽい。
機能面では多分に、子供向けとシニア向けは近しいものになる。身体的事情から利用の上で配慮すべき観点で共通点が多いから。開発の上でもそのような思いがあるのかもしれない。確かに普通の大人向けとは別枠に仕切られている感がある。
あれだな。シルバーシートに座りたくないって感覚と同じなんだ。分かる。それを認めたくないって感情があるからね。現実を認識しながらも、それを認めたくない、自分の心の中に潜む、もう一人の自分が足を引っ張るんだな。
「子供には大人ぶらせろ、大人には子供ぶらせろ、老人には青年ぶらせろ」ってのは非常に言い得て妙。結局人は自分に無いものをうらやましがる。子供もシニアも大人をうらやましがるし、大人も大人の中でより良く見える大人像のふりをしたがるもの。若作りとかが良い例。だから機能的にはらくらくホンのままでいいけれど、デザインとしては普通の携帯電話と同じものを提供するのがベスト。形状だけ同じで中身が通常版とらくらくホン版とかね。操作系で問題があるのなら、極力似せる。第三者からは同じに見えるようにする。子供向けのキッズ・ジュニア(ドコモの場合)だって同じ。
恐らくデザイン関連の担当者は「わざわざ利用者のためを思ってデザインしているのに」と反論するかもしれない。でもそれが需要にマッチしているか否かはまた別の話。使い手側の心境を読み取る必要はあるのだろう。試しに「これまで通りらくらくホン独自のデザイン」「機能はらくらくホン、見た目は普通の携帯電話」の双方を同時発売し、どちらが売れるかを確かめてみると良いかも。どちらか一方だけじゃなく、選択肢を設けるってのは悪くない話だと思うのだけどね。
老人が欲しがるのは機能がほとんど制限された文字の大きいiPhoneだ。いいね?
— akisute/Masashi Ono (@akisutesama) 2015, 5月 7
加えて月次利用料金が従来型携帯電話並、ね。まぁiOSじゃないけれど、例のガラホとかいうのが、それに匹敵するポジションを狙えそうな気がするのだけど。サイズはスマホよりはむしろファブレットクラス、そして仕様はガラホ。合わせてファブガホ。なんだかよくわからないものができそうな感じ(笑)。
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