書店特典のペーパーとかカバーとかってのは本の売上に貢献してるのだろうか

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書店での実売を後押しする、さらには本そのものの販売活性化を図る目的などで、最近特定の本屋で発売日直後に該当書籍を購入すると、筆者のオリジナルイラストを書いたペーパーや小冊子、特別な着せ替えカバーがもらえるという特典を設ける事案が増えてきた。まぁぶっちゃけるとゲームの特装版とかCDの握手・投票券みたいなもので、いわゆるオマケ商法的なもの。

賛否両論は分かれるだろうけど、ドーピングみたいな話には違いない。そしてこの類の作業ってノーギャラだったのねということに気が付いて、個人的には驚愕している。書店なり出版社側から依頼があり、何らかの対価が発生しているのかと思ってた。

特典があると複数買いのケースも生じるから、確実に売り上げは上がる。ただそれって、CDの時の問題と同じようで、本末転倒になりゃしないかとか、そのルートを使って購入できない人との格差が生じてしまうのはどうかとか、色々と頭が痛い話でもある。


指摘されてみると確かに「買おうか買うまいか迷っていた→結局後回しになって『買わなくてもいいか』」的な層のすくい上げには貢献するのだろうけど(今買えば特典もついてくるし!みたいな)、そしてどの店舗で買うのかの誘導には役立つだろうけど、実際にはどの程度、書籍の実売に影響を与えるのかな。そしてその影響を与えた分と、追加投入されたコストとのバランスは......となると。元々検証しにくいネタであるだけに、首を傾げる話ではある。あるいは「すくい上げ」以外は、ロングテール的な売れ行きを期間的に圧縮するだけ、なのかもしれない。

コストの点に関しては、これは前々から折に触れて語っているのだけど、特典向けとして描かれた絵などは機会のある時に、まとめて他の絵と合わせて画集的な形で収録し、誰もが手に取れる形にすれば、回収はできるはず。「特典なのに他の人も手に入れられるってのはおかしくない?」というつっこみもあるだろうけど、特典で入手した人は先行して確保している時間的利益があるし、画集はあくまでも画集であり、特典とは別物だからね。切手のカタログと切手そのものの違い、みたいな?

この辺りは一度、何らかの形で調査をした方がいいような気がするし、マーケ的にはそうあるべきだと思うのだけどね。なんか真偽が不確かな伝承に振り回されているだけ、かもしれないし。

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このページは、不破雷蔵が2015年5月14日 06:41に書いた記事です。

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