時間を守らない国会議員の名前は公開すべきだとする提言

| コメント(0)
 退庁時刻が迫った午後10時近く、早歩きで庁舎に戻った医政局の40代職員は「モントリの帰りですよ。これがある限り、午後10時退庁は無理でしょう」と話す。「モントリ」とは「質問取り」の略語で、国会答弁に応じるための質問を、質問者の議員から取りに行く仕事だ。質問通告は原則、2日前が期限とされているが、実際は前日の夜が多い。質問を持ち帰り、漠然とした質問にも対応できるよう答弁書を作成していると、必然的に残業時間が膨らむという。


「午後10時退庁」ルールは、国会対応や、人命に関わる感染症対策関連業務などは対象外とされる。だが「国会対応があるからという前提で考えると、短縮できるところもできなくなる」(人事課)ことから、改善計画書の提出条件は国会対応時間も含めたものにするという。


この話は随分と前から話題にはちらほらと登ってくるのだけど、なぜか大きな話にはならないし、報道側も積極的に伝えることは無い。「仕方ないじゃん」的な妥協のような雰囲気があるのかもしれない。だから罰則規定を設けたり厳粛に受け取りを拒否するってのは無理だろうし、非現実的。

一方で名前の公開は非常に興味深い、意義のある意見といえる。「議員行動の可視化」との観点では理にかなっているし、怠慢ゆえの遅延ならば状況の開示によって抑止効果が期待できる。直接規制をかけるわけにはいかないので、可視化することによって間接的にプレッシャーをかけるってのは良く使われる手立て。

昨今盛んに「ブラック企業」を連呼する方々におかれましては、まずこの提言に耳を傾け、賛同の意を呈してほしい感はある。「行政は可視化すべし」との意見にも合致する。隗より始めよではないけれど、議員と官公庁が率先して実行すれば、一般企業への示しもつく。まぁ、直接的には効果は表れないかもしれないけれど、深層心理部分で、ね。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年5月15日 07:51に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「女性の雇用と「企業への貢献」の意味と正当な評価と」です。

次の記事は「レビューの大切さとあやうさと」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30