社会インフラの部品である事、かつ、消耗した時の予備パーツはなかなか入手できない事、をよくよく自覚しないといかん。
消耗して潰れたら、下手すりゃ地域の医療が潰れる。
『今一瞬の善意』でシステム崩壊を招くリスクを冒すな。
— KGN (@KGN_works) 2015, 5月 16
早く受け付けしたいから、病院の玄関があく前に来る
↓
「外で待つのは大変だから開けて!」
「じゃあ、ちょっとだけ、好意で、早く開けて...」
↓
ますます早く来る
↓
「外で待つのは...」以下ループ
で、誰が早朝出勤するね?毎日君やるか?
と事務の若手を諭した事もありました。
— KGN (@KGN_works) 2015, 5月 16
これは病院に限らず、例えばスーパーやデパート、図書館、イベント会場の開館時間でも同じことがいえる。決まりに対するイレギュラーに、ちょっとした善意で例外を設けてしまうと、その例外を当たり前のように認識し、さらなる例外の拡大が求められることになる。そして規則はなし崩しとなり、余計なリソースの消費が必要となってしまう。
「少しぐらい融通を利かせるべき」云々って話を見聞きした時に、その大部分は「融通を利かせたことで生じる中長期的な損失」を無視した、善意に見える、その実は下手な悪意よりもたちの悪い意見だったりする。その善意を行使するために余分に消費されるリソースはどこから持ってくる? その善意を例外として認めた場合、今後似たような状況が生じた場合はどうすればいい? 誰がその判断をする? その判断の正統性はどこに求める? より多くの損失が、問題が、浪費が、その善意から生み出されてしまうことになる
「私は早く受付したい、早く順番を取りたい」
こういう『欲』に対しての善意は『不要』。
どこかで線を引かないと、欲はどんどん膨らむからね。
で、朝5時に毎日開けるとなってしまったら、誰がそれに対応するの?
毎日対応できるの?
人件費どうすんのさ?
そこまで考えたら『善意は不要』。
— KGN (@KGN_works) 2015, 5月 16
敢えて医師以外の例を挙げましたが、こういう「善意に対する要求」はいくらもある。「おまえは何故善意を示さないのだ!」と、ほとんど恫喝に近い要求だね。
こういう求めに対して応じてはならん、てこと。
— KGN (@KGN_works) 2015, 5月 16
受付時間を早めろ・ロビーで待たせろとせがむ、受け付け終了後になんとか診察してくれとねじ込んでくる、これ一人に対応したらあとは済し崩し。
「病人なのに!辛いのに!おまえに善意は無いのか!!」
という恫喝は常にあるけど、「ない」で十分です。
— KGN (@KGN_works) 2015, 5月 16
ただでさえ残業の多い事務スタッフに早朝出勤なんか求められるか?
NOです。
ンなことしたら過労で倒れるわい。
— KGN (@KGN_works) 2015, 5月 16
クレームは黙殺。
あるいは機械的に「受け付けは○時からとなっております」。
救急ではガンとして翌診療日までの分しか処方しない(例外:インフルエンザ等)。
こういう対応が必要になりますね... https://t.co/zix4GUZINf
— KGN (@KGN_works) 2015, 5月 16
救急外来に来て「一般外来は待ち時間が長い」「昼間になんかこれない」とゴネまくって、なんとかショートカットしようとする人はおられまして。
以前の勤務先でも
1)一般外来に患者が残ってる間は対応しない
2)処方は翌診療日まで
等、「ズルをする人を甘やかさない」が基本でした。
— KGN (@KGN_works) 2015, 5月 16
「昼間になんか来れるか~!!」といいつつ、救急外来に来てるのが16:35だったりするんだもん、これどう考えたって来られる人だろうがよ...つか、あなたの同僚は普通に受診してるんだがなあ...というタイプの人いるからねえ。
あ、地元企業の勤務形態とかは自然に耳に入りますので。
— KGN (@KGN_works) 2015, 5月 16
これは何にでも言える事で、一度「ズル」を許すと許された人は学習して同じ事を繰り返し、さらにその穴を広げようとする。それを阻止したり閉じようとすると「何で今度はダメなんだ」と逆切れするのがオチ。だから明確なガイドラインの策定とそれの順守は欠かせない。
@Fuwarin 例えばサポートセンターで、その時電話を受けたAさんは解決できることでも、センターの範疇を超えるサポートはしないように指導しますね。
— カトーマン (@katohman) 2015, 5月 16
世知辛い世の中との表現も当てはまるかもしれない。ただ、ワガママの暴走はより多くの人の不幸をもたらし得るリスクがあり、それが現実のものとなっている以上、より多くの人の便益を考慮するためには、しっかりとした線引きは必要不可欠。
誰だって自分の利益は最大化したい。しかし個々がそれぞれそのワガママを押し通すと社会は混乱し、結局皆が不幸を被ることになる。それを避けるための人間の社会的知恵がルール化でありガイドラインの設定に他ならないのだからね。
コメントする