これも何度か言ってるけど、大学に電話をしてきて、いきなり「キャラによる地域おこしの企画をやってるんですが、お話を伺わせていただきたく...」とか訊いてきた会社のひと(広告代理店だったと思う)、「ここから先はコンサルティング・フィーが発生しますが」と言ったら電話を切るって何よ。
— 伊藤 剛 (@GoITO) 2015, 5月 17
そりゃ大学には公共性があるし、知を公に還元する責任もあるけど、いきなり電話をかけてきた見知らぬひとの業務の便宜のためにリソースを割くってのもなあ。情報も知識もただじゃないし。
— 伊藤 剛 (@GoITO) 2015, 5月 17
研究者や教育者、その他情報を何らかの形で精査したり想像するタイプの職にある人、そしてクリエイター的な立場にある人は、直接物理的なモノを目の前で生成するわけではないことが多いので、対価が発生しうるってのを理解されにくい。その部分を悪用しているのか、あるいは素で理解していないのかは当事者の深層心理の部分をフタを開けてみてみないと分からないのだけど、傍から見ればこの類のような、不作法的な話ってのは良く見聞きする。以前取り上げた感はあるけれど、漫画家先生に対し「ご近所だから」「親族だから」「知り合いだから」と無料で仕事になるような作品の依頼をしたりするパターン。あるいは「公的機関なので」とかね。
これも繰り返しになるけれど、対価ってのはその作品への評価を示す、単純かつ明快な指標。今件の事例の場合は、逆の立場で考えて、代理店に対して「広告展開に関して相談に乗ってほしい。無料で」と言われたらどうよ? とすれば、状況の異常さが分かるはず、なんだけどね。
誤解されるといやなので注釈的に言っておくと、原稿に書いたり講演でしゃべったりする程度の話は電話口でかいつまんで答えたんですよ。行政への企画提案の具体的な話になってきたんで、ここから先は有料ですよと言ったという。
https://t.co/hHbv3N3NYQ
— 伊藤 剛 (@GoITO) 2015, 5月 18
一万五千歩ぐらい譲って、ちょっとしたインタビュー的なレベルならともかく、このような状況であることが分かると、まぁ、色々と思うところはある。問い合わせをする方は経費が発生するとなると色々と面倒であるし、低コストの方が自前の評価も高くなるからね。
よく一緒に酒席を囲んでいる先輩医師は30万部のベストセラーを書くような人なので、TVにゲストとして呼ばれる
「ギャラ高いんじゃないんですかぁ?」と飲んでいる時に尋ねたら「基本的にノーギャラだよ」と聞いて驚嘆したことがある
(^_^;)
— dqndoc1019@糖質制限中 (@dqndoc1019) 2015, 5月 18
ギャラを貰えるのは、事務所に属してタレント活動してる人だけ
普通の学者・医師の類は「社会に奉仕してくれると決まってるからタダ」という慣習なのだそうな
その先輩医師は、自分の治療法を普及させるためだから「タダでいいよ」と出演するが、僕なら「お前ら失礼だよ」と断ると思うわw
— dqndoc1019@糖質制限中 (@dqndoc1019) 2015, 5月 18
こんな話があるのも事実ではあるし、今件に限らず多方面で多分に同じようなことを見聞きしているから、「こんなの特例だよねえ」とはとても言えない。ええ、実体験も含め、納得がいく。あれだねえ。いうべきことはしっかりと主張すべきってことなんだろうな。自分にとってリソースの消費とその対価として期待できるものを天秤にかけて、その割が合わないのなら「ごめんなさい」って。
よく考えてみれば、対価を考えていないってのは見方を変えると「お前が提供する情報や商品には、一円の価値も無い」と語っているのと同じだからね。
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