暑くなり、某政党も活発に署名活動等をしているので、今年も学校へのエアコン設置のご意見を頂くことになると予測。施設そのものの老朽化対策が先ですが、素朴な要望としては理解します。ただ「お前らも夏はエアコン使うな」はナンセンスで、夏休みの存在を込みで優先順位を議論する必要があります
— 熊谷俊人(千葉市長) (@kumagai_chiba) 2015, 5月 26
先日東京でも真夏日を記録し、気象庁の三か月予報でも今年の梅雨前の暑さは平年以上のものになりそうだとの話が出ているので、これから一か月は「これからがほんとうの地獄だ」モードに突入しそうな中。千葉における学校のエアコン設置の話が取り上げられていた。昔の学校にはそんなものほとんど無かったのだし、今になって贅沢するなという意見がある一方、昔と今とでは平均気温に違いはあるし、学校そのものの構造も違うってのもある。あればあったでその方がいい。
けれど同時に、リソースは限定されているわけで、その中でどのような優先順位を設けるかが肝要になる。状況の緊急性、代替手段があるなし、それらを加味する必要がある。その際に感情論を持ち出して、子供にエアコンを提供できないのなら、公職員もエアコンを使わずに同じ思いを体感しろってのは、単なる八つ当たりでしかない。まるで某所で「キレイな水なら飲めるはず、お前が飲め」と関係者に処理水の飲用を強要させ、飲ませた後はドヤ顔で「俺様が飲ませた」と喧伝する某書き手のようですらある。
熱中症の話をされる方も多いのですが、熱中症の多くは屋外で発生しますので、仮にエアコン設置の大義名分が熱中症なのであれば、エアコン設置に何十億も投資するのではなく、部活動や体育の指導者への熱中症研修を徹底することの方がよほど効果的ですし、千葉市は実際に取り組んでいます
— 熊谷俊人(千葉市長) (@kumagai_chiba) 2015, 5月 26
税金で設置しているものを精神論で使用しないのは無駄では。「耐えるのも教育だ」に対抗して「耐えるのも思い遣りだ」はどうかと。来客等もありますし RT @hirochancom1 仮とかあるわけないんだから、せめて小中学校の夏休み前まではエアコン使用しないでいたらいかがですか?
— 熊谷俊人(千葉市長) (@kumagai_chiba) 2015, 5月 26
ありがとうございます。エアコンの必要性は理解しますが、まずは耐震化を完了させ、次に老朽化対策・トイレ改修・音楽教室や特別支援教室へのエアコン導入という優先順位と考えています https://t.co/ZJfDgrLKV3
— 熊谷俊人(千葉市長) (@kumagai_chiba) 2015, 5月 26
熱中症の件で屋内でも多く発症しているというご指摘がありました。基礎的データは当然消防等の現場を持っていますので把握しています。私が述べたのは学校における熱中症の発症件数において屋外活動時が多いということです。現場の実態を理解した上で私個人ではなく組織的に優先順位の判断をしています
— 熊谷俊人(千葉市長) (@kumagai_chiba) 2015, 5月 27
「エアコン設置してあげればいいじゃない」というご意見を頂くのですが、費用は皆さんの税金であって私たちのポケットマネーではありません。導入費用70億円分、他の施策が実施できなくなりますので、重い判断です。私はエアコン設置すれば評判が良くなるので責任抜きにすれば導入した方が良い側です
— 熊谷俊人(千葉市長) (@kumagai_chiba) 2015, 5月 27
指摘の通り夏場の学生における熱中症の多くは、屋外や体育館で部活動中、あるいは体育の授業で発生する。また指導側の熱中症に対する見方の甘さも多分にある。
投下できるリソースが無限大ならば、それこそ学校全体を校庭まで含めて全体を包み込んで、その内部を全部空調管理すればよいまでの話。そんな話は夢絵空事でしかなく、実際には限られたリソースを振り分け、よりリスクが高い、優先順位の高いものから手をつけていくしかない。そこに感情論が入り込むと、リソースの無駄が生じ、余計な損失が生まれることになる。
熱中症対策の研修の徹底化。学校ではまず何よりもそれが大切なんだろう。
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