ウェブサイト上の本社社屋の見栄と実態と誠実さと

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インターネットが普及し、誰もが気軽に検索が可能となると、ちょっとした商品でもその作り手を調べたくなる。一方で作り手側も世界に向けた情報発信ってことで、ウェブページを制作し、自前の制作環境、商品紹介、自社社屋などを披露する機会が増えている。最近ではブログやソーシャルメディアでそれをやってしまうところも増えてるかな。

一方で、インターネット上のサービスも多様化しており、住所データが把握できると、その場所がどのような状況なのかまで大よそ把握出来てしまう。Googleマップに未対応な地域もあるけれど、大体は住所をぶち込めばその場所は確認できる。無論リアルタイムではないので、タイムラグが生じていることもあるけどね。

で、指摘の通り、社のウェブサイト上ではすげー豪華なビルの写真が描かれているのに、実際に調べてみたら違うよ、全然違うよ的な状況ってのは、実は少なからずあったりする。

この事案の可能性は大きく2パターン。一つは詐欺系企業で実在しない住所を呈しているもの。パッと見で凄そうに見えるけど、住所を確認したら海の上だったり、空き地だったり、そもそも存在しない住所だったりとか。もう一つは見栄のため。かきわりみたいなものだな。


ちょっと昔ならそれでも誤魔化せたし、わざわざGoogleマップで調べようとはしない人には、今でも有効だろう。また、実住所の表記でないので法令上も問題ないとの主張もなされるに違いない。「イメージカットですから」みたいな。

気持ちは分かる。実社屋を見せると貧相に思われるかも、カッコよく見せた方が見栄えはいい。でもそれで得られるかもしれない期待度と、それが裏切り的行為だったと分かった時の残念度を天秤にかければ......。そして住所が記載されている事案は実状況を調べる人が増えている昨今では、リスクとメリットのバランスがこれまでとは変わりつつあるのも否めない。

中にはウェブデザインを丸投げしているところもあるかもしれない。「見た目がカッコヨイように見た方がいいっすよ」とそそのかされているかもしれない。でもその会社で自慢したいのは、お客に披露したいのは社屋ではなく、商品やサービスの質。その本質を忘れてはいけないと思うのだな。

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年5月31日 08:53に書いた記事です。

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