「ダメな若者を自衛隊に入れて更生させよう」とか「政治家が前線を体験すれば戦争は起きないはずだ」って人、軍隊に夢見すぎな気がするので従軍経験させて現実を見せたほうがいいんじゃないかな
— イスカリオテの湯葉 (@yubais) 2015, 6月 15
今年は2015年。太平洋戦争が終わったのは1945年。終戦直後に生まれた人は70歳。当時徴兵制は17歳からだから(戦中に20歳→19歳→17歳へ繰り上げられてる)、単純計算でも従軍経験者は87歳以上。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 6月 15
某政治家が堂々と「ある法案に賛成した人は積極的に前線に行くべき」と暴言を吐いたのも一因だろうけど、昨今では「戦争」というキーワードをあまりにも安易に、なおかつ定義を曖昧にしたまま都合の良いように使う事案が多く、中には従軍体験をしたかのような語りで主張する筋もある。一見すると歳を取っている方が多く、はた目には「この人は自分で従軍体験をしているからこそ、あのような意見を述べているのだな」と見せ、イメージ的に説得力を上乗せされている。断言はしていなけれど、いかにも「自分は軍務経験があるからこそ」的な言い回しをすることもある。
でもよく考えてみると、計算の上では色々と齟齬が生じてくる。上の話はこの後修正を入れるけれど、帝国陸軍では原則として、従軍経験をしている人は、現時点で87歳以上でなくてはならない。沖縄戦では15歳で臨時徴兵的なことをされた記録はあるし、海外での傭兵経験など特殊な例もあるだろうけど、それはまた別の話。さらに警察予備隊、保安隊、自衛隊での活動は別問題。
@Fuwarin 私の父は昭和4年(1929)2月生まれです。19年の7月に予科練で海軍に入隊しています。生きていれば今年で86歳です。
— 霧島01・常温魂 (@kirishima01) 2015, 6月 15
"海軍 - 本人の志願により海軍志願兵令に基づいて採用され、全国から徴募するが、兵種は水兵、航空兵、機関兵、軍楽兵、看護兵、主計兵の6種で、年齢17年以上21年未満のものについて行なう" http://t.co/ZRfL8jEoEj
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 6月 15
"ただし掌電信兵を志願する水兵は15年以上19年未満、軍楽兵は16年以上20年未満。服役は現役5年、予備役4年および後備兵役5年とし、後備役を終ったもので年齢40年未満のものは第一国民兵に服させる"
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 6月 15
帝国海軍の場合はいくぶん年齢が下げられており、現時点で85歳以上ならば従軍経験者の可能性がある。もっとも......
@nadhirin @Fuwarin まあ、陸軍なら出身地と原隊、海軍ならやはり出身地と所属海兵団を尋ねてみるのが早いかなと。
— 囚人番号6 (@F4EJ2Phantom) 2015, 6月 15
との通り、従軍経験者であることを明確に表明したり、それらしい語りをした場合は、実際所属していた場を尋ねるのが一番だろうね。答えることができなければ、「あなたのその語りは、実際のあなた自身の軍務経験によるものではないのですね」と確認することができる。
数か月の間隔でネタとして持ち上がってくる徴兵制周りの話でもこの類の「自分は経験した」的な内容が多いんだよね。今後はこの数字的な整合性をより注意した方がいいんだろうな。
※さらに追加
海軍特年兵が14歳で志願可能だった記憶がある。まあ、大差ないけど。 https://t.co/0QWV9lWgar
— 小熊善之 (@0guma) 2015, 6月 16
海軍特別年少兵 昭和16年7月、海軍特別年少兵制度を創設、「官機密第5921号」により、従来16歳以上とされていた志願兵年齢を特例として、15歳以上16歳未満と定めた。http://t.co/CDYJtKhGpb
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 6月 16
昭和16年11月19日、「達第351号」により年齢を更に1年引き下げ、教育期間を1年6ヶ月以内と定める。 http://t.co/g0KFu5RhuX
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 6月 16
海軍特別年少兵に限定し、教育期間も該当すると判断した場合、さらに1年さかのぼる......けど大勢に変化は無し、と。覚え書きも兼ねて。
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