子供に「あんたダメな子ね」「バカな子だね」と叱ると、本当にダメでバカな子になってしまう

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先日の男女の行動性向の差異的傾向ともちょっと関連のある、というか派生した感じの話。大人の立場だと気が付かない、あるいは忘れてしまった人も多いのだろうけど、親、保護者ってのは子供にとっては絶対的な存在なんだよね。生物学的に生命を握られている、生活のすべてを支えてもらっているとの認識が強い......というか無意識的に感じている。これは人間に限らない。だから、子供にとっての狭い社会空間において、親ってのは神様に等しい。だから親の言う事は神のお告げ、従わなければ死んでしまう的なものですらある。

「反抗期」という形で子供が親に逆らう時期をわざわざ特定立てて仕切っているのは、それが成長過程のプロセスであると共に、イレギュラーな時期であるから。まぁ、自我が確立され、自分でもある程度自立できる部分が出来てきたがための、親に従うべきとの本能との間の葛藤ともいえる。

で、何気ない親の語りは、子供に暗示的効果さえ生じさせてしまう。親から見てそれは事実だとしても、それが永劫に続く事実ではない。でも子供にとっては神の言葉に等しく、絶対的なものだと認識してしまう。お前は「バカだ」と素直な感想のつもり、何気ない語りだと思っていても、それはこどもにとっては禁止事項を「●×してはいけません」などとして叱られるのと、同じ効果を発揮してしまう事に、どれほどの親が気が付いているだろうか。


見方を変えれば、その点に注意をするだけで、子供は大いに伸びる可能性が増してくる。教育、啓蒙と、親の感想を当事者に語る事とは別の問題。

そしてその呪詛的なやりとりは、親と子供との間柄ほどではないけれど、男女間にも存在しうるのかもな、という感はある。もっとも、生物学的な観点で、行動性向、思考ロジックの違いは(傾向的なレベルだけど)色々と調査結果から出ているので、勉強や論理的思考云々では無く、やはり男女差が統計的には出るものもあるんだろうけど。例えば寿命とかね(先日の話【「あめちゃんいる?」にはそんな意味が!? からだや意識が出すサインと男女の差異と】にもつながる)。


教育と洗脳は紙一重との話もあるけれど、親が子に放つ「バカだ」の繰り返しで本当に愚鈍となってしまうのと同様に、周囲が悪いと責をすべて放り投げると、やはり子供もそのような考えを持つようになってしまう。神たる存在の親が教えてくれたのだから、間違いは無い、とね。

「子は親の鏡」とはよく言うけれど。親がしつけの方向性を誤り、しつけと自分自身の自我の発散とをごちゃごちゃにしていると、子供も相応の受け止め方をしてしまうのだよね。子供目線、あるいは立場を逆にして考えること、とても大切だよ。

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このページは、不破雷蔵が2015年6月12日 08:04に書いた記事です。

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