詐欺師に「詐欺ですか?」と聞いてもホントの話をするはずは無い

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これは第三者的な、冷静な立場の状態で聞けば「何を当たり前のことを」で終わってしまうのだけど、実は結構有り得る話。詐欺まで行かなくとも、いかにもウソな話を聞いた時に、つい「その話、ホント?」と聞き返してしまう行為とも似ている。単なるウソ話ならばそこで「ウソじゃないよ」と反応されて、ああ本当なんだと信じ込んでしまうことはないのだろうけど、詐欺的話の場合はそれで信頼しきってしまう。

結局、この類の話ってのはよほどのお人よしでない限り、質問した時点で当事者の頭の中には「本当の話だったら買わねば損。詐欺だと思って拒否したら損をしたと後悔しちゃうと」と「詐欺だったら話に乗って買ったら損。後悔しちゃう」の双方があり、せめぎ合ってる状態なんだろう。その際に、たとえアプローチをしてくる側でも当事者に意見を聞くことで、前者の裏付けを得て、自分自身にも納得させると共に、本当はそんなことは無いのだけれど「当事者が本当だと言っているのだから間違いない。もし詐欺だったとしても、『本当だ』と騙ったのが悪い。自分は悪くない」との弁明、言い訳をつけてしまうのだろう。そして「買わねば損をするかもしれない」の方に天秤が下がる。

誰かに聞くってことは、自分の選択に裏付けが欲しい、安心感を得たい、判断に後押しをしてほしい状態。ここで例えば当事者自身では無く、知人なりに聞けば「ああ、そのパターンは詐欺だよ、ほら、これだけ事例がある」と説明され、振り込まずに済む。

統計などがあれば探す価値はあるのかもしれないけど、架空請求などに引っかかる人って、対人関係の上で比較的薄い状態にある人が多いのかもしれないな。単身高齢者とか、ネットをあまりやっていない人とか。

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このページは、不破雷蔵が2015年6月15日 06:29に書いた記事です。

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