毎年この時期に発生する妖怪「めいしくばり」は根絶すべきだという意見に賛成

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名刺が挨拶、コミュニケーションツールとして今なお欠かせない存在には違いなく、特に他人との付き合いが起きる場では不可欠な存在には違いないけれど、毎年新年度からしばらくすると登場する、妖怪「めいしくばり」には首を傾げることが多い。

指摘の通り、新人社員の実践教育的な形で行われているであろう、飛び込み営業による名刺確保の修行......みたいなものは、前世紀の遺物的な習慣と評しても過言では無い。情報の収集や伝達が多様化し、情報保護の概念が浸透し、その上飛び込み営業で提供した名刺が名簿作りに使われて、スパム的営業爆撃のターゲットとされることが周知された今では、飛び込み営業に名刺を提供するのにメリットが無いことは誰もが知っている。むしろ迷惑電話のように、対応側のリソースが浪費される。


この辺りは統計を取る必要があるのかもしれないけれど、統計を取れる類のものではないことも分かる。でもこれって多分に、自分達がかつて新人時代に同じようなことをやらされたので、たとえ現在ではほとんど意味が無いと薄々感じていたとしても、「自分達がやったのだから今の新人もやるべきだ」「精神的な習練はできるはずだ(と理由付けをして正当化する)」的な発想が優先して、行わせている感はある。あるいは部局なりで慣習化しているので、今年から止めたってのがなかなか出来ないような。

周辺環境の変化に対応できない悪癖の継続化ってあたりは、従来型メディアを有する報道の姿勢と似ている雰囲気もあるよなあ、というのが個人的感想ではある。まぁ、法的に新人の名刺配りを禁止するってのはさすがに不可能なので、「新人に飛び込み営業で名刺交換をさせる企業って、時代遅れで超ダサイ」的な空気を形成するしかないんだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2015年6月16日 07:25に書いた記事です。

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