個人経営のお店で飲んでるときに聞いたんだけど、そこでは心遣いからお得意さんにはおまけやサービスしてたんだわ。ある時、その話が某SNSに流れて「何で○○にはサービスして俺にはしてくれないんだ!」って文句言う困ったお客さんが現れるようになったって。その結果おまけもしにくくなったんだと
— みかん理事(ロボ) (@super_mican) 2015, 6月 15
それを聞いてから、ぼくはお得意様ならではのサービスを受けてもその情報はオープンな場では絶対に公開しないことにしてる。
これはお店に限った話じゃないけど、本当の意味で親しくなりたいなら、自分と相手の二者間にとどめておく情報は多いと思う。
— みかん理事(ロボ) (@super_mican) 2015, 6月 15
例えば先行記事で挙げた、セブン-イレブンのぐでたまグッズのような、公式に情報を露出していて「早い者勝ちだよ、来てね」的なものとか、先日のファミリーマートのフラッペ割引券のように公式アカウントが「こっそり教えちゃうね」的な、どこがこっそりやねん的なニヤリツッコミをするような類のものなら、別に第三者にボンガボンガ公知してもかまわないのだけど。いわゆるお得意様向けの、ちょっとしたプラスα的なものは、果たして口外......つまり第三者に伝えてもいいのか否かってのを、改めて考えさせられる話。
お得情報は第三者に知らせたい、自慢したい、あるいは純粋にもっと多くの人に知ってもらい喜びを共有したい。いわゆる口コミの原動力。これが沸き上がるのは理解できる。一方で昔と違い口コミがネット口コミとなり、ソーシャルメディア口コミとなり、不特定多数に一気に広がるようになると、下手すりゃちょっとした地方局のテレビに「本来は半ば秘密の、裏メニュー的なもの、スペシャルな限定品なもの」が大公知された形となる。
それだけならまだよいのだけど。数が増えれば当然確率論として、指摘にあるような「自分が特別扱いされなかったので反発をする」事例が出てくる。常連さんへのいつものご愛顧のお礼のつもりだったのが、一見さんまでもが強要し、それを断ると逆切れされる。店側も周囲の人も良い気持ちにはなれない。これではスペシャルなものもどんどん引っ込んでしまう。
「自分が得た情報を公開しようとしまいと個人の自由だ」。それは確かに意見としては間違っていない。ただ、自分の行動で何が起きうるのか、つまり何度も言及している、自由の主張は同時にその自由行動に対する責任を持った上で行うべきとか、空気を読め的なことも考えるべきではないのかな。今件を目にして、改めてそう思わざるを得なくなった。
ソーシャルメディアで情報の公知を気軽に出来るようになったけど、自分ではチャットのつもりで、特定の対象、少数の知り合いに向けてのみの発信するつもりでも、不特定多数にその情報は容易に広まり得る。それを忘れてしまうと、少しずつ大切なものが失われていくような気がしてならない。
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