「社会の歯車になるな」というけれど、歯車になるのも大変だし有意義なんだよ

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どこぞのCMだかキャッチコピーで使われたのか知らないけれど、よくある言い回し「社会のネジ」やら「歯車」やらが、否定的な意味として使われるとの観点で、色々と見聞きされる。要は巨大な組織に飲み込まれて没個性化するな、ということを言いたいのだろうけれど、少々違和感を覚えさせるのも確かな話。

そんな考えを頭の中でもやっとしながぐるぐる回していたところ、こんな話があり、ああなるほどと納得させられたということで覚え書き。歯車は確かに全体の部品の一つではあるのだけど、歯車として他とつながって初めて全体に影響を与え得る存在となる。しかもその歯車になるのには、相応の精度が求められる。誰にでも出来るものじゃない。適当な出来栄えの部品では全体がすぐに崩壊してしまうかうまく稼働しなくなる。出来の悪いプラモデルのようなもので、部品の寸が足りなかったり余ったりでうまくはまらなかったり、そんな経験をした人も多いはず。本棚などの調度品で、部品にひずみがあると難儀した人はどれだけいるだろう。


これは社会を、組織を構築する側にもいえること。だからこそ個々の部品、歯車はしっかりとしたものを用意しなければならないし、ていねいに扱う必要がある。人材を人財としてでなく人員としてしか、数合わせ的にしか考えてなければ、いつしかその集団は歪が許容範囲を超えてしまう。

その観点では、部品たる、歯車となるひとりひとりは精度をみがくべく修練を怠りないものとしなければならないし、組織を創り上げる側は良い部品を調達して懇切ていねいに取扱い、整備を欠かさねばならない。

当り前の話ではある、はずなんだけど。奥深い内容でもある。

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このページは、不破雷蔵が2015年6月22日 06:38に書いた記事です。

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