実名と肩書を表しておいて、いざとなったら「所属団体とは無関係です」は調子が良すぎる

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これは出版をはじめとしたメディア関係者に良く見られるパターンで、実名や実所属を公開した上でインターネット上、特にソーシャルメディアで色々と発言をする人が極めて多い。普段は所属団体の創生物について、その立場から色々と言及をするけれど、何か問題が生じる、都合が悪くなると、団体とは無関係であるとの意思表明をする。

しかしプロフィール中でどのような宣言をしていても、実名あるいはそれに近い通称と、所属団体の肩書を公知している以上、その肩書を背負った発言であり、人物としてその団体が有するメディアと連動していることを忘れてはならない。政治家や企業関係者、それこそ広報アカウントですら、そこでの発言はその団体所属の人物の言及であるとして認識し、さらに団体全体の意志発言としてすら認識されうる。それは報道側がよく行う方法論である一方、なぜか新聞やテレビ関係者にはそれが通用しないと思っている筋がある。


本当に「自分の発言は所属団体とは無関係です」とするのなら、別名なりペンネームなりでアカウントを取得し、肩書を公知せずに一個人として発言すれば良いまでの話。都合の良い時は所属団体を表明してその権威を用い、都合が悪くなったら一個人であり云々ってのは、食欲を満たすために食事を摂り、その代金を支払わない食い逃げと同じ。それが出来ないのなら、実名かつ所属団体を表明した以上、その所属団体を背負った発言であることを肝に銘じる必要がある。広報の言及と何ら変わりがない。


まぁ、でも、ある意味ネット上で肩書付きの実名あるいは通称で言及がなされることにより、書き手側の実情が把握できるってのは、可視化との観点では望ましいかもしれない。既存の価値観の瓦解と、本物を見つける事の能力の必要性が改めて思いおこされる。

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このページは、不破雷蔵が2015年6月29日 07:57に書いた記事です。

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